国登録文化財が老朽化で解体 2016年01月26日

  • 8 年前
国登録文化財が老朽化で解体
大正時代の洋風建築で国の登録有形文化財の岐阜市の「旧加納町役場」が老朽化のため、取り壊されることになり、26日から建物の解体が始まりました。
岐阜市は市民の記憶にとどめてもらおうと、建物入り口の石畳や大型金庫などについて、跡地に整備される市の施設で保存展示することを検討しています。
「旧加納町役場」は、国会議事堂の設計にも関わった近代日本を代表する建築家・武田五一が設計した鉄筋コンクリート造り2階建ての建物で、大正15年に完成しました。
旧加納町の役場や、町が岐阜市に合併されてからは市の事務所として使われ、アーチ型の天井などヨーロッパの建築様式を採り入れた外観から、11年前に国の登録有形文化財になりました。
しかし、老朽化で倒壊するおそれがあり、改修に多額の費用がかかることから、市が取り壊しを決めました。
26日朝から始まった解体工事では、大型の重機を使って建物の壁が次々と壊されていました。
建物は解体されますが、岐阜市では市民の記憶にとどめてもらおうと、入り口の石畳や大型金庫などを保存することにしていて、跡地に整備される市の施設での展示を検討しています。
国の登録有形文化財は、県内に228件登録されていますが、岐阜県によりますと、解体で登録が抹消されるのは旧加納町役場が2例目だということです。
岐阜市教育委員会の石原英典文化財係長は「決まったこととはいえ貴重な文化財が壊されるのを見るのはつらいです。建物の記録や歴史をまとめ地元に愛された建物がこの場所に
あったことを伝えていきたい」と話しています。
2016年01月26日 17時36分

Category

🗞
News

お勧め