子宮頸がんワクチン接種推奨に反論 被害訴える女性らが会見 2016/07/04

  • 7 年前
子宮頸がんワクチン接種推奨に反論 被害訴える女性らが会見
2016/07/04 17:26
子宮頸(けい)がんワクチンを打つべきか、打たないべきか。国の対応が揺れている。
4日、厚生労働省で行われた、子宮頸がんワクチン接種推奨に反対する会見。
ワクチンの副作用に苦しむ女性と、その家族が訴えた。
子宮頸がんワクチン接種推奨に反対する会見では、「体調の悪いのが、実際、体に起きていて、学校も辞めざるを得ないという状況の中、どうすれば体調不良が治るのか、はっきりとわからない」との訴えがあった。
子宮頸がんの予防ワクチンは、接種後に痛みなどを訴える女性が、相次いでいる。
子宮頸がんワクチン接種推奨に反対する会見で、女性は「日々、家の中で、体の痛みをこらえて病院に行っても、治療のしようがない、わからない」と訴えた。
そのため、厚生労働省は、積極的な接種の呼びかけを中止している。
ところが、日本小児科学会や、日本産科婦人科学会などの団体が、患者への診療体制など、十分な体制が整ったとして、積極的な接種を再び推奨することを求める見解を発表した。
これに対して、副作用に苦しむ女性や家族が、反対の会見を開いた。
子宮頸がんは、女性の子宮の入り口部分にできるがん。
このがんに、年間およそ9,000人がかかり、2,700人もの人が亡くなっている。
子宮頸がんの原因は、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルス。
主に、性交渉によって感染する。
そのため、性交渉をする前、中学生などがワクチンを接種すると、感染リスクが低くなるとされている。
厚生省によると、子宮頸がんワクチンは、これまでに339万人が接種している。
そのうち、全身の痛みや、けいれんなどの副作用が報告されたのは、2,584人にのぼっている。
大学生の園田絵里菜さん(19)。
園田さんも、副作用に苦しむ1人。
園田さんは、「(手袋は授業で書くためにしている)ずっと握っていることができないので、固めておいて、このまま持って書く」と語った。
子宮頸がんワクチンの接種後、全身の痛みに襲われるほか、歩行障害などになった。
園田さんは、「本当は、おなかの方に鈍痛が出てきて、痛かったんですけど、授業に入ったらそれは無視で」と語った。
園田さんが、初めてワクチンを接種したのは、2011年、中学3年生のころだった。
きっかけは、自治体からの通知だった。
園田さんは、あわせて3回、ワクチンを接種した。
高校2年生になったころから、頭痛や関節痛などに悩まされるようになった。
やがて、外出もできないほど悪化。
車いすでの生活を余儀なくされた。
高校も、自宅で勉強できる通信制へ転入。
友達と一緒に卒業できないことは、深い悲しみとなった。
通信制の高校を卒業した園田さんは、2016年、東京都内の大学の法学部に入学する。
主に、通信で授業を受けているが、この日は、数少ない登校日だった。
園田さんは、「根本的な治療になってないので、反論したいです」と語った。
園田さんは、副作用に対する治療が確立されていない中で、ワクチンの接種を積極的に勧めることには、反対している。

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