コロナ以降の未来1(反ユートピア)

  • 4 年前
上に載せた第一のシナリオは、ドイツの未来研究所(注1)が描くコロナ危機以降の4つのシナリオのうち最悪の永続的世界シナリオであり、破滅的グローバルな未来であり、現在の世界の最も近い延長線上にある。
この動画とは別に、未来研究所がこのシナリオを解説しており、要約すれば以下のようになる。
コロナは終息しても、新たなウイルス恐怖から世界の国々は国益を優先して、国境の封鎖から資源防衛に至るまで、自国第一主義を徹底する。
それがグローバルな協力への信頼を失うだけでなく、これまで世界で機能していたシステムを崩壊させ、絶えず緊張関係にあり永続的危機が続いて行く。
何故なら、ニアショアリング(既存のグローバルな事業拠点を国内の地方都市へ移転)も実施されるが、依然として金融、物流サービスは国際貿易に依存しているからである。
そして各国にはネオナショナリズムが台頭し、(トランプのような)政府がテクノ技術を利用して国民の行動を徹底監視する。
具体的には国民は、健康の個人責任を理由にスマートフォンを持たされ、あらゆる個人データ保護は取除かれ、恐ろしい監視世界が始まって行く。
もっともこの最悪の永続的危機シナリオでは、それ以上踏み込んで詳しく述べられていない。
しかしそれは、ユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス・・テクノロジーとサピエンスの未来』が述べているように、これまでの人間が尊重される自由・平等・博愛の人間至上主義の時代から、人間自体をダウングレードするテクノ至上主義とデータ至上主義へと移行する恐ろしい世界である。
詳しくはブログ「ドイツから学ぼう」参照。
(注1)https://www.zukunftsinstitut.de/artik...
今回載せた未来シナリオ1は、このテキストではシナリオ2に該当している。
未来研究所は、1980年代ジャーナリズムの騙取者であったマチアス・ホルクスが開設した将来を予測するコンサルタント企業であるが、現在の問題をポジティブな視点で、未来に向けて斬新に捉えている。
ホルクスは、ドイツに100万人を超える避難民が押し寄せた際ドイツ公共ラジオ放送のインタビューで、避難民流入をポジティブに捉え、ドイツの多文化社会を予測している。
https://www.deutschlandfunkkultur.de/...
また「未来のための金曜日」をポジティブに捉え、グレタ・トゥンベリやルイザノイバゥア等を世界の未来を救う救世主として記事を書いている。
https://www.zukunftsinstitut.de/artik...

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