暴力団の対立 市民生活に影響 2016年2月25日

  • 8 年前
暴力団の対立 市民生活に影響

2016年02月25日 20時05分

山口組からの離脱をめぐる対立が背景にあるとみられる事件は名古屋市でも起き、市民生活にも影響が広がっています。
23日白昼。
名古屋市の繁華街で山口組から離脱した団体の傘下の組事務所の周辺に緊張が走りました。
対立する山口組系の暴力団員が乗った車7台が、列をなして事務所を取り囲みました。
車は速度を落として周回し、警戒にあたっていた警察官が、やめるよう説得にあたりました。
こうした、挑発とみられる行為は、去年の離脱の動き以降、たびたび行われているといいます。
この事務所では去年10月、山口組系の暴力団員がインターホンを壊してトラブルになり、双方の合わせて13人が傷害などの罪で起訴されました。
暴力団どうしによるトラブルや事件は市民生活にも影響が広がっています。
事務所近くの小学校では、去年の事件が起きてから児童の通学ルートを変更する対応を続けています。
さらに、学校は、事務所のそばにある公園では子どもたちだけで遊ばないよう指示しました。
こうした対応は4か月以上にも及んでいます。
影響は思わぬところからも広がりを見せています。
23日、福井県敦賀市で起きた発砲事件では、山口組から離脱した団体の組事務所に拳銃の弾が撃ち込まれ、山口組系の組員が逮捕されました。
この事件を受けて名古屋市中村区の小学校では、直ちに集団での登校や下校のほか教員が引率する対応を取りました。
学校の近くに今の山口組トップの出身団体である弘道会の本部があるからです。
対立抗争に発展するのではないか、万が一に備える判断をしたといいます。
日々の生活や子どもの安全が守られるのか、市民が気をもむ状況が続いています。
愛知県警察本部には弘道会について、専従の捜査員数十人が取り締まりにあたる部署がありますが、山口組からの離脱の動きが明らかになったあとは、神戸山口組系の団体に対しても警戒の強化や取り締まりの徹底を図っています。

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