相場格言「君子は泰かにして驕らず」孔子 ~大橋直久

  • 4 年前
中国の株式相場・投資の訓言・格言

「君子は泰(ゆた)かにして驕(おご)らず」~孔子

心はおのずからその態度にあらわれる。

君子というものは、自分に修めるところ深く、信じるところが厚く、したがって、たくまずして悠然としており、しかも傲慢な態度がない。


大橋直久


■■■ 参考になりそうな過去の相場・金融ニュース ■■■

「平均株価にみる構造の変化 銀行5.7 損保4.8倍/最近3年 製造業ダウン」

1987年

戦後の日本経済とともに歩み続けてきた平均株価(旧ダウ)。2万円乗せを機会に、これまでの動きなどを追ってみると--。

〈平均株価〉

アメリカのダウ・ジョーンズ社がニューヨーク市場の相場指標として開発したダウ式平均株価の日本版が平均株価だ。東京証券取引所が再開された1949年(昭和24年)に主要255銘柄を選んで、スタートした。

当初は、採用銘柄の株価合計を単純平均した数字(単純平均株価)だったが、企業が増資する度に、株価の連続性を持たせるために修正を繰り返したので、実際の株価水準とはかけ離れて高くなった。このため、市場の実勢を反映していないとの意見もあって、東証は1971年(昭和46年)、平均株価を民間に移し、代わりに全銘柄を対象にした「東証株価指数」を開発した。

〈足取り〉

スタート時の平均株価は176円21銭。「神武、岩戸景気」を経て、1960年(昭和35年)2月に初めて1000円を突破した。いわゆる「過剰流動性相場」となった1972年(昭和47年)には、3000円台から一気に5000円台に乗せた。

1982年(昭和57年)秋からは先端技術をはやした「ハイテク株相場」で、息の長い上昇をたどり、1984年(昭和59年)1月に1万円を突破した。

〈乱高下〉

昨年の大活況の中では、1日の上げ幅、下げ幅とも過去の記録が次々と塗りかえられた。

上げ幅第1位は1986年10月30日の505円57銭で、上げ幅ベスト10には1986年の記録が7つも入っている。また、下げ幅も、1986年9月16日の637円33銭をトップに、1986年の記録がベスト10に8つあり、株価の乱高下が著しくなっていることがうかがえる。

もっとも、率でみると、上げ率1位は1949年(昭和24年)12月15日の11・29%、下げ率1位は1953年(昭和28年)3月5日のスターリン暴落の10%で、1986年の記録はベスト10にも入らない。

〈明暗〉

平均株価に採用されている銘柄は、各業種から選ばれているが、2万円に乗せたといっても、全部の業種が値上がりしたわけではない。

1983年(昭和58年)末を100として、この3年間の業種別の株価の動きを見ると、上昇率の高いのは銀行の470%(5・7倍)、損保の382%と、金融関連。

特に、この1か月間では、平均株価上昇の70%を占めており、2万円台乗せの主役となった。次いで電力、不動産、電鉄の内需関連業種だが、これらは全部非製造業だ。

反対に、値下がりしたのは工作機械のマイナス二六%を筆頭に家電、プラント、エレクトロニクス部品、音響機器と、すべて製造業。

業績無視の株式売買が目立つようになったとはいえ、長い目で見ると、株価にも製造業の不振、非製造業の躍進と、産業構造の変化があらわれているようだ。


参考:http://ecoseibi.fbi-forum.com