• 9 年前
今朝から僕は 車を三度も磨いた
街路樹にともる灯と夕暮れの色 誰よりも綺麗に映したら
標識の側で待ってる 白い息の微笑みが
いつもより たまらなく ほころぶから

口で言うと笑うし 良い文句も浮かばないから
今夜 僕が行きたい場所へ 君も連れて行く 

ああ この星のどこもかしこも 12月の魔法で
きっと きっと 素敵に違いない

「寒いから冬は嫌い」と 君が言うから
無い知恵と恥ずかしさを ふりしぼって
「僕がいるだろ」って言っても
さっぱり意味が解らず 聞き返すような
そんなとこ 何よりも 好きだから

僕のセーターの袖を 君がひっぱる強さで
歩く早さを決めていた あの頃の二人が見える

ああ 12月が過ぎ去っても 僕の魔法は解けない
君が側にいるから この星のどこもかしこも
12月の魔法で

きっと きっと 素敵に違いない

きっと きっと 素敵に違いない