Log Horizon [Episode 13 - 16]

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Log Horizon
Episode 13 - Episode 16

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00:00:00この世界には、冒険者、第一人の他に、
00:00:04アニンゲンと呼ばれる種族も棲みついている。
00:00:07例えばゴブリン。
00:00:09彼らは知能は低いが、眼鏡で繁殖力が強く、
00:00:13何より断忍で凶悪だ。
00:00:17ゴブリンそれぞれの個体は、中級の冒険者以下の戦闘能力しかないが、
00:00:22数と種類は決して侮ることができない。
00:00:26彼らは主に、列島東北部に支配地域を作り上げた。
00:00:56ゴブリンは、
00:00:58ゴブリンは、
00:01:00ゴブリンは、
00:01:02ゴブリンは、
00:01:04ゴブリンは、
00:01:06ゴブリンは、
00:01:08ゴブリンは、
00:01:10ゴブリンは、
00:01:12ゴブリンは、
00:01:14ゴブリンは、
00:01:16ゴブリンは、
00:01:18ゴブリンは、
00:01:20ゴブリンは、
00:01:22ゴブリンは、
00:01:24ゴブリンは、
00:01:26ゴブリンは、
00:01:28ゴブリンは、
00:01:30ゴブリンは、
00:01:32ゴブリンは、
00:01:34ゴブリンは、
00:01:36ゴブリンは、
00:01:38ゴブリンは、
00:01:40ゴブリンは、
00:01:42ゴブリンは、
00:01:44ゴブリンは、
00:01:46ゴブリンは、
00:01:48ゴブリンは、
00:01:50ゴブリンは、
00:01:52ゴブリンは、
00:01:54ゴブリンは、
00:01:56ゴブリンは、
00:01:58ゴブリンは、
00:02:00ゴブリンは、
00:02:02ゴブリンは、
00:02:04ゴブリンは、
00:02:06ゴブリンは、
00:02:08ゴブリンは、
00:02:10ゴブリンは、
00:02:12ゴブリンは、
00:02:14ゴブリンは、
00:02:16ゴブリンは、
00:02:18ゴブリンは、
00:02:20ゴブリンは、
00:02:22ゴブリンは、
00:02:24ゴブリンは、
00:02:26ゴブリンは、
00:02:28ゴブリンは、
00:02:30ゴブリンは、
00:02:32ゴブリンは、
00:02:34ゴブリンは、
00:02:36ゴブリンは、
00:02:38ゴブリンは、
00:02:40ゴブリンは、
00:02:42ゴブリンは、
00:02:44ゴブリンは、
00:02:46ゴブリンは、
00:02:48レイネシア様、
00:02:50レイネシア様、
00:02:52レイネシア様、
00:02:54レイネシア様、
00:02:56レイネシアさま、
00:02:58レイネシア様、
00:03:00squeakyが Quick Found you
00:03:02foam
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00:03:12massage
00:03:14massage
00:03:16レイネシア様、そろそろおやすみの時間です
00:03:21だめよ、エリッサ!
00:03:23キヌのパジャマは着るつもりはないわよ
00:03:25悪のパジャマだもの
00:03:27またそんなこと
00:03:30では、こちらですか?
00:03:34やっぱりこれ、ネルのパジャマ
00:03:38たまにはキヌも着てくださいませ
00:03:40私が叱られます
00:03:42ええ、そのうちに
00:03:45憂いに満ちた黄昏の巫女姫と
00:03:48殿方には噂されてるのに
00:03:51憂いに満ちてるんじゃなくて暗いだけ
00:03:54黄昏じゃなくてやる気がないだけ
00:03:57一日中ゴロゴロしても
00:03:59許してくれる殿方はいないでしょうね
00:04:02ええ、でも
00:04:06申し訳ありませんが霧箱
00:04:08実は私、約束がありまして
00:04:11約束とは
00:04:13レーヌシア姫君と
00:04:19お初にお目にかかります
00:04:21冒険者のクラスティと申します
00:04:24以後、お見知りおきを
00:04:26あの、約束とは
00:04:29約束というのは方便です
00:04:32迷惑をかけたようならお詫びしますが
00:04:35え、いえ
00:04:37悪い人には見えませんが面倒ですね
00:04:41今、面倒だなって思ったでしょ
00:04:44え?
00:04:46それどころか最初に目があった時
00:04:49たるいなって思ったでしょ
00:04:51ど、どうして?
00:04:53さあ、どうしてわかったんでしょうね
00:04:59よ、読まれてる
00:05:02一緒にお茶でもいかがですか
00:05:04朝から領主の皆さんに追いかけ回されていまして
00:05:07でも
00:05:09気が進まないのはわかります
00:05:11ですが、私はこの宮廷で注目の人物です
00:05:17二人でお茶を飲んでいたといえば
00:05:19行事やお茶会など
00:05:21適当にサボっても言い訳はつきますよ
00:05:26この人は悪い人だ
00:05:30お気をつけくださいませ姫
00:05:33そうね
00:05:34見破られているものね
00:05:36いろいろ
00:05:37そうではありません
00:05:39相手は冒険者
00:05:41得体の知れない者たちなのですよ
00:05:46あまり言いたくありませんが
00:05:48公園公爵家の一員である自覚を
00:05:51もう少しお持ちくださいませ
00:05:54はーい
00:06:00公爵家の一員か
00:06:07相変わらず美しい
00:06:09なんと儚げなんだ
00:06:15褒められても半分は
00:06:17お爺様に気を使ったものでしょうし
00:06:24着飾れば誰だって綺麗になれる
00:06:27それに自分じゃ着替えもできない
00:06:33いつまでこんな感じなのかしら
00:06:38集めてくれ
00:06:51まいりました
00:06:53いやーなんとも鋭い払いでしたよ
00:06:56今度ぜひご品がお願いいたします
00:07:01神前試合ですか
00:07:03ええ 誘われたんです
00:07:05意外ですわね
00:07:07何がですか
00:07:08そういうのは煩わしいと思う方なのかと
00:07:11まさか第一陣である皆さんのことを
00:07:14もっとよく知らなければと思っただけです
00:07:21嘘つき
00:07:22腕の立つ人を探ってるんだ
00:07:27クラスティさん
00:07:29レイネシア姫ですな
00:07:32戦ってみていかがです
00:07:34冒険者であるクラスティ様より
00:07:36お強い方なんていないでしょう
00:07:38いいえ 腕の立つ方ばかりで
00:07:41先ほども慎勝でしたよ
00:07:44そう
00:07:46ええ この中で勝ち上がり
00:07:48一番になるのは至難の技
00:07:53レイネシア姫
00:07:56はい
00:07:57姫 この勇敢な剣士たちの中で
00:08:00最も強い者に褒美をお与えください
00:08:04褒美?
00:08:05今宵の夜会
00:08:07レイネシア姫にお供する権利を
00:08:11それはいい!
00:08:13がんばれ!
00:08:22なるほど 立派な盾だ
00:08:27しかし 公園様も
00:08:29冒険者をどうするつもりだろうか
00:08:31交渉しても話が通じるやら
00:08:34時に出雲騎士団の行方はまだわからぬのか
00:08:38それこそ冒険者を利用すればいいのだ
00:08:41どうせ奴らは不死なのだが
00:08:45これはこれは お二方お揃いで
00:08:50見つけた!
00:08:51かくれんぼの天才
00:08:53ねえ 一緒にかくれんぼしよう
00:08:58さすがかくれんぼの天才
00:09:01かくれんぼではない
00:09:04ですから あなたの学説では
00:09:06第一人の発展を否定するものだと
00:09:09頭から否定するあなたこそ
00:09:11発展を妨げておる
00:09:13そもそも発展とは何か
00:09:15その定義から考える必要があるのではないか
00:09:19主張が熱くなるのはどの世界でも一緒だな
00:09:26白井さん
00:09:27みのり
00:09:28これからダンジョンなんですけど
00:09:31ちょっとお話できないかなって
00:09:34ああ そっか ごめん
00:09:36今 ちょっと会議中で
00:09:40そうですよね
00:09:41すみません 大丈夫です
00:09:43また連絡します
00:09:58うわー
00:10:18参りました
00:10:24まあ 勝つわよね そりゃ
00:10:29何もかもじゃ
00:10:39やはり名だたる剣士を相手にすると
00:10:42疲れますね
00:10:44皮肉ですか
00:10:45もちろん本心です
00:10:50少し経ったら起こしてください
00:10:53そんな 誰かに見られたら
00:10:55構いません
00:10:56どうせ野蛮な冒険者ですから
00:10:59諸侯のみなさんは
00:11:00当然だと受け入れてくれることでしょう
00:11:05なんかずるい
00:11:06今 ずるいと思ったでしょ
00:11:10あなたもどうですか
00:11:12テーブルは冷たくて気持ちがいいですよ
00:11:27冒険者は自由ですからね
00:11:30自由?
00:11:32好きな時に食べ 好きな時に寝て
00:11:35好きな時に動くことができる
00:11:38ですが
00:11:40自由には覚悟がいりますよ
00:11:46自由
00:11:57ここだ
00:12:19一時間でこのざまか
00:12:21何度もやってるのに
00:12:23なんで勝てないんだ
00:12:25君たちが回復をちゃんとできてないから
00:12:28僕がダメージを負うんだ
00:12:30そんな言い方するなよ
00:12:32みんなちゃんとやってるだろ
00:12:34じゃあなんでこんなことになるんだよ
00:12:37僕が
00:12:38なんでこんなに弱いんだ
00:12:40僕はレベル24まで上がった
00:12:43敵は17から21だろう
00:12:45それなのになんで勝てないんだ
00:12:47分かった
00:12:48敵は17から21だろう
00:12:50それなのになんでこんなにも苦戦するんだ
00:12:53これはおかしいじゃないか
00:12:55それは
00:12:59本来の実力を出し切れてないってことだよ
00:13:04修行を繰り返すしか
00:13:06ないのか
00:13:09あの子たち大丈夫やろうか
00:13:12もうダンジョンに入って4日経つけど
00:13:16大丈夫だって
00:13:17心配しすぎなんだよ
00:13:21でも何かあって
00:13:22秋葉原に戻ってもうたら
00:13:24その時は俺らのグリフォンでひとっ飛びだな
00:13:28そんな人ごとみたいに
00:13:30ライオンは我が子を先人のために吹き落とすっていうのか
00:13:36あれデマらしいね
00:13:39そんなんじゃダンジョン組を超えられないぞ
00:13:42気合入れろ
00:13:44どっちにしろカホもは良くねえって
00:13:47改憲させて育てるそのための合宿だろ
00:13:51そうやね
00:13:53分かった
00:13:54ちゃんとあの子たちを信じてみる
00:13:58さーて
00:13:59うちはカニを食べるとするか
00:14:01ほら大きいの
00:14:07大きいのは大味だに
00:14:09だが
00:14:10新人の訓練にもなって
00:14:12カニも食べられるなんて
00:14:14一石二鳥やわ
00:14:21昇竜
00:14:22あれ何やろな
00:14:24何でしょうね
00:14:26泡?
00:14:27消えた
00:14:30何だったんですかね
00:14:34さあいかがです
00:14:36この肉は我が寮内でも
00:14:38とびきりであると評判なんですよ
00:14:44これはうまいですね
00:14:46うちも料理人を手配させました
00:14:49今度はこちらがお誘いしますよ
00:14:51楽しみですな
00:14:53お噂はかねがね耳にしておりますゆえ
00:14:57今回の大革命は
00:14:59食料事情に大きな変化を与えましたからな
00:15:03今やすっかり新しい料理のトリコですよ
00:15:06我々の寮地でも
00:15:08食を求めるために
00:15:10寮民のやる気が上がり
00:15:12様々な生産が活発になりました
00:15:17丁寧に育て収穫し
00:15:20それに輸送の際にも
00:15:22気をつけるようになりました
00:15:24それはまだ
00:15:25ですがそこで一つ問題が
00:15:28問題?
00:15:30たくさんの食材を生産し
00:15:33なるべく遠くの寮地まで輸送する
00:15:36それにより多くの人々が幸せになり
00:15:39また寮地も潤う
00:15:42だがリプロで輸送するとなると
00:15:46モンスターですか
00:15:49いかにも
00:15:51そこでお願いがあるのです
00:15:54道高殿
00:15:56ゴブリン討伐ですか
00:15:58いいえ
00:15:59我々が頼みたいのは別の件です
00:16:04会場輸送の技術供与です
00:16:18レイネシア様が切なげなお顔
00:16:21この世界の未来を憂いておられるのでしょう
00:16:24面倒なのは分かりますが
00:16:27多少笑っていただかないと
00:16:30若手貴族たちの世辞など息が詰まるでしょう
00:16:34お互いの利害関係は一致していると思うのですが
00:16:38分かっています
00:16:43レイネシア姫
00:16:45申し訳ありません
00:16:46お二人のご勘弾を邪魔しまして
00:16:49そのご一緒してもよろしいでしょうか
00:16:52クッキーもお持ちしましたの
00:16:55いい子たちだとは思うんだけど
00:16:58私たち見ましたわ
00:17:01クラスティ様が剣で戦うお姿
00:17:03おつよいですのね
00:17:05いいえ私などはまだまだ
00:17:07ご謙遜を
00:17:09思わず見とれてしまいましたわ
00:17:11美しいお二人からの身に余るお言葉
00:17:14ありがとうございます
00:17:16どうしてこの二人には丁寧で
00:17:19私に対しては無礼なのよ
00:17:22クラスティ様は特別ですわ
00:17:25冒険者の中でも優美で専念されていますもの
00:17:29ええ私たちも噂しておりましたのよ
00:17:33重ね重ね光栄です
00:17:36いいえ貧乏法制なクラスティ様だからこそ
00:17:39レイネシア姫もお使いするのを許したのですわ
00:17:43ねえ姫そうでしょ
00:17:46ええ本当に
00:17:48何の話だろう
00:17:51レイネシア姫は麗しい方ですもの
00:17:54お使いするのも楽しいでしょう
00:17:56憐み深い方ですからね
00:17:59新参者の私を傍に置いてくださるのも
00:18:02ご慈悲があればこそ
00:18:04ええ
00:18:06宮廷作法に不慣れな私が
00:18:08そのことで田舎者とそしられずに
00:18:11住むようにとのご配慮なのですよ
00:18:14身に余る栄誉だと思っております
00:18:18悪い人だ
00:18:21すごく悪い人だ
00:18:24でしたら私たちが皆様にご紹介を
00:18:28クラスティ様はもっとお尻になれば
00:18:30誰も田舎者だなんて言いませんわ
00:18:33いいえ私は戦場しか知らぬ武骨者
00:18:37こうして情けをかけていただいた姫に恩を返すまでは
00:18:41お側を離れるわけには参りません
00:18:45またこの人
00:18:51素敵
00:18:55いいんですのよ
00:18:57私のような女は置いて
00:18:59宮廷の花はめでてらっしゃい
00:19:02
00:19:03一輪の鮮やかな花を相手にするので
00:19:06手一杯です
00:19:08でも女性の扱いは慣れていらっしゃったではないですか
00:19:13人によります
00:19:16私には故郷に妹がいるので
00:19:19姫のような方は割と楽な部類です
00:19:24私と妹さんは似てるのですか
00:19:27
00:19:29妹さんとは会えないのですか
00:19:32今のところは難しいでしょう
00:19:36お寂しいとか
00:19:39どうでしょうね
00:19:42この人
00:19:45姫を見ると妹を思い出します
00:19:48テーブルに頬をつけて冷たさを感じたり
00:19:51放っておけば一日中ゴロゴロしていたり
00:19:54楽な服ばかり着てる感じがそっくりです
00:19:58見てないのになんでそこまでわかるの
00:20:01だから似てるんですよ
00:20:03姫のお近くにいると
00:20:05様々なことでささくれた心が慰められるようです
00:20:10会議の間恩返しの機会をお与えください
00:20:15持つもたれつですか
00:20:18ギブアンドテイクです
00:20:21まあいいでしょう
00:20:39握手
00:21:04暁寝ないの
00:21:07宿
00:21:08いつから
00:21:10えっとさっき
00:21:15飲む
00:21:17やっと学問ギルドから解放されたよ
00:21:20冒険者のことを研究させろってうるさくってさ
00:21:24そうか
00:21:27右巻きのつむじ
00:21:29可愛い
00:21:30で何かわかった
00:21:34第一陣は冒険者に敵意はあるが
00:21:37甲斐はない
00:21:38行為も半分ぐらいある
00:21:40そうか
00:21:42敵意は力に対してだと思う
00:21:45互いの力量を正確に評価できてるわけじゃないからな
00:21:50不意打ちで倒すか逆らわないようにするか
00:21:53迷ってるんだろう
00:21:55他には何かあった
00:21:57そういえば
00:21:59出雲騎士団余計がまだわからないと言っていた
00:22:03出雲騎士団
00:22:15ログホライズンの白江様とお見受けします
00:22:19今宵はあなた様と言葉を交わしたく参上しました
00:22:24あなたは
00:22:26私は魔術師
00:22:28ミラルウェイクの
00:22:30リガンと申します
00:22:38あれおかしいな
00:22:40出雲の部屋より凄いな
00:22:43申し訳ない
00:22:45どこかに飲み物用のポットがあったと思うのですが
00:22:49お構いなく
00:22:55どうぞ
00:22:59うーん
00:23:01ところで
00:23:03その鞄はダザネックのマジックバッグですね
00:23:06それを作るには支援の水晶と浴流の皮が必要だったはず
00:23:11はい
00:23:13そのアイテムを手に入れてオーダーメイドで作ってもらいました
00:23:17レベル45になると受けられるクエスト
00:23:21魔法の鞄を手に入れろの内容を正確に把握している
00:23:26この人は一体
00:23:29明日は午後からも行こう
00:23:31ああ
00:23:321時間も休めばHPもMPも回復する
00:23:36うむ
00:23:37でもダンジョンに入るのは1日1回だって
00:23:41その通りだぜ
00:23:44なおつぐ師匠
00:23:46守れないってんなら空き場に帰ってもらうぞ
00:23:49いやしかし
00:23:50冒険者たる者ルールはしっかり守れ祭りだ
00:23:54がっつり休むのも修行のうちってな
00:24:09失礼しました
00:24:10先ほどは魔術師を名乗りましたが
00:24:13正確に言うと魔法学者でして
00:24:18私は魔術師
00:24:20ミラルレイクの
00:24:22リガー
00:24:25ミラルレイク
00:24:27ひょっとしてあなたはミラルレイクの賢者
00:24:30知っているのか主君
00:24:32ゲームだった頃
00:24:34いくつかのクエストや街の噂でその名前が
00:24:38例えば大規模戦闘
00:24:40ヘイロースの九大監獄におけるキーアイテム
00:24:43常しえの闇の鍵は
00:24:45賢者ミラルレイクが作ったとか
00:24:49アイテムの説明文
00:24:51フレーバーテキストと同様
00:24:53世界観を掘り下げるための設定上のみの人物かと思っていたけど
00:24:58と言っても私は師匠から名を継いで以来
00:25:01まだそう名乗ったことはありませんが
00:25:04ミラルレイクの賢者は
00:25:06世襲生なのですか
00:25:08はい
00:25:09どうやら飛んだ大物と出会えたみたいだ
00:25:13この世界について知るチャンスかもしれない
00:25:17魔法といってもその種類は膨大です
00:25:20扱う範囲も広い
00:25:22私はその中でも世界級魔法を専門に研究しているのですよ
00:25:28世界級?
00:25:29初耳ですが
00:25:31魔法を規模で分類する考え方です
00:25:34動作級
00:25:35戦闘級
00:25:36作戦級
00:25:37戦術級
00:25:39戦略級
00:25:40国防級
00:25:41大陸級
00:25:43そして
00:25:44世界級
00:25:46魔法は種類で分類するものでも
00:25:48規模による分類とは
00:25:50魔法を規模の面から現象学的に
00:25:53あるいはその目的と合わせて考察する際の分類方法です
00:25:59動作級というのは
00:26:00一つの動作を代替できる程度の魔法を表します
00:26:05剣を振るい
00:26:06守ると叩く
00:26:08これを魔法で行うのは動作級です
00:26:11戦闘級とは
00:26:12一つの戦闘の行く末を左右する魔法です
00:26:16敵小隊もしくは味方小隊の運命を決することができる魔法
00:26:21というところでしょうか
00:26:23作戦級とは
00:26:24二つから三つの戦闘をまとめて左右する規模の魔法
00:26:30戦術級はその上
00:26:32敵の集団でいえば
00:26:33城一つを一撃で左右する規模
00:26:38ダンジョンも破壊できるということですか
00:26:42そんな規模の魔法
00:26:44ゲームだった頃は存在しなかったけど
00:26:47戦略級とは
00:26:48一つの戦争を左右する単一の魔法
00:26:52国防級とは国家一つを
00:26:54大陸級とは大陸一つを
00:26:58そして世界級とは
00:27:00世界の存続
00:27:02法則
00:27:03運命を左右できる魔法
00:27:05ということですか
00:27:07その通りです
00:27:08概念としては理解できますが
00:27:10実際にそんな魔法が存在するのですか
00:27:14私が確認しただけでも
00:27:17三回は行使されています
00:27:20進化権限
00:27:22ワールドフラクションと呼ばれる魔法です
00:27:28大災害ですね
00:27:32今回お招きしたのは
00:27:34その件について
00:27:35あなた方が持っている情報を
00:27:37お聞きしたいと思ったからなのです
00:27:40それでは
00:27:41こちらも話を伺いたい
00:27:44大災害については
00:27:46僕たちもほとんど何も知りません
00:27:49情報が必要なのです
00:27:52私にわかることでした
00:27:54喜んで
00:27:55ではまず
00:27:57過去にあった
00:27:58第一第二のワールドフラクションについて
00:28:01第一第二のワールドフラクションについて
00:28:04お話ししていただけますか
00:28:06長くなりますが
00:28:08よろしいですか
00:28:09構いません
00:28:11では
00:28:12古き話から始めましょう
00:28:19フォーメーション
00:28:21オペレーター
00:28:22フィールドモニター
00:28:24パトロールファイル
00:28:27
00:28:29シロウさんに教わった
00:28:30パーティー戦の基本は全部覚えてる
00:28:34でも
00:28:35なんで不安なんだろう
00:28:38何か
00:28:39見落としてるのかな
00:28:42今から350年ほど前
00:28:45世界は今よりもずっと繁栄していたといいます
00:28:50伝説の彼方に沈んだ神の時代
00:28:53人類とは比較にもなりませんが
00:28:56その時代には
00:28:58人間
00:28:59エルフ
00:29:00ドワーフ
00:29:01そしてアルブ
00:29:02この4種族が暮らしていました
00:29:05中でもアルブ族は魔法の発明者にして
00:29:09強大な魔法文明の先駆者だったそうです
00:29:13ですが
00:29:14その能力がアダとなりました
00:29:17どういう意味だ
00:29:18アルブは主としての繁殖力は弱く
00:29:21国も小さかった
00:29:24結果
00:29:25魔法技術の独占を妬まれ
00:29:27数で勝る他の種族たちによって
00:29:30滅ぼされてしまったのです
00:29:32では僕は
00:29:34僕はハーフアルブですが
00:29:36アルブ族は世界中で
00:29:38奴隷のような扱いを受けました
00:29:41その末裔がハーフアルブなのです
00:29:45とにかく
00:29:46アルブの王国は滅びました
00:29:49そして登場したのは
00:29:51アルブの六姫姫
00:29:53ルークインジェです
00:29:55六姫姫
00:29:57ルークインジェ
00:29:59六人の傾ける姫
00:30:02彼女たち自身は知り合いでもなければ
00:30:05凶暴したわけでもありません
00:30:07しかし同時期に
00:30:09六人のアルブの女性が
00:30:11それぞれの場所で復讐を始めたのです
00:30:15ある者は権力者を誘惑し
00:30:18ある者は生き残ったアルブの民を率い
00:30:24世界は再び戦乱の世と化したのです
00:30:28しかし結局
00:30:29六人は討ち取られそうになりました
00:30:32その時です
00:30:34第一のワールドフラクションが発動しました
00:30:38アルブ族の手によって
00:30:40ですか
00:30:41そうです
00:30:43技術面でも原理面でも
00:30:45未だ謎だらけですが
00:30:48そしてこの時生まれたのが
00:30:52アニンゲンです
00:30:55300年前までアニンゲンは存在しなかったのです
00:30:59その発生ですが
00:31:02当時
00:31:03度重なる戦争によって人口は減り
00:31:06世界には魂が溢れていました
00:31:10それらがアニンゲン発生の材料となったようです
00:31:15アニンゲンとの戦いで人類は追い詰められ
00:31:18世界は暗黒の時代へと突入しました
00:31:23人類はルークインジャーを倒しましたが
00:31:26彼女たちの復讐は成功したと言っていいでしょう
00:31:31そんな中アニンゲンに対抗するため
00:31:34人類がアルブ族を殺し
00:31:36アニンゲンに対抗するため
00:31:38人類がアルブ系の秘術を用いて生み出した存在
00:31:43それが
00:31:44ネコビト族、ロウガ族、キツネオ族、ホウギ族
00:31:48と呼ばれる種族たちです
00:31:51コライシュもこの時生み出されたようです
00:31:55コライシュとは
00:31:57ノンプレイヤーキャラの中でも
00:31:59冒険者に匹敵するような力を持つ特別な存在
00:32:03物語の中で
00:32:04いわゆる伝説の英雄というように設定されていた者たちにある
00:32:09コライシュについてはまた別の機会にでも
00:32:13ことは魂、魂魄理論
00:32:15スピリットセオリーの問題だったとだけ言っておきましょう
00:32:19スピリットセオリー?
00:32:21それでも
00:32:22人類が滅亡に向かうことを食い止めることはできませんでした
00:32:27倒しても倒しても
00:32:28アニンゲンは転生してしまうのです
00:32:32それでは勝つことなどできません
00:32:35それってリスポーンのことか
00:32:38ゲームとしての使用なのでは
00:32:41ゲームにおいて
00:32:42プレイヤーがあるゾーンのモンスターを全滅させてしまうと
00:32:45他のプレイヤーがゲームを楽しめなくなる
00:32:49だからリスポーンといって
00:32:51モンスターは一定時間後に必ず補充されるようになっている
00:32:55第一のワールドフラクションから60年
00:32:59アニンゲンとの終わりなき戦いに
00:33:01人類は敗れ去ろうとしていました
00:33:04その時
00:33:05ある神聖召喚術が使用され
00:33:08世界に神の使いが現れた
00:33:14今から240年も
00:33:17第二のワールドフラクション
00:33:23冒険者の出現です
00:33:27240年前
00:33:30そういえば
00:33:31あなたはなぜ僕に話しかけてきたのですか
00:33:34なぜとは
00:33:35円卓会議の代表は他にも
00:33:38シロエ様は大魔術師ですからね
00:33:41事情に明るいと考えたのですよ
00:33:44大魔術師
00:33:46そうだったのか 主君
00:33:48さあ
00:33:50シロエ様が歴史に初めて現れるのは98年前のこと
00:33:55その活動期間から見ても
00:33:57大魔術師であることには間違いありません
00:34:0198年
00:34:03そんなお年だったのか 主君
00:34:05いや そんなわけ
00:34:08ゲームとしてのエルダーテイルは
00:34:10現実の12倍の速さで時間が進んでいた
00:34:13つまり
00:34:14ゲームの世界での1日は
00:34:16現実の世界での2時間
00:34:20この世界での98年前ということは
00:34:23現実世界での8年と数ヶ月前
00:34:28僕がエルダーテイルを始めた頃
00:34:32冒険者がこの世界に現れた240年前は
00:34:35現実世界での20年前
00:34:38それは
00:34:40ゲームとしてのエルダーテイル
00:34:42オープンベータが開始された時
00:34:45エルダーテイル
00:34:51兵力派遣を希望する領主は
00:34:53意外に少ないですね
00:34:55ええ
00:34:56主に技術教養や通商条約が狙いのようです
00:35:00蒸気船のことも筒抜けだったな
00:35:03秋葉野町に入り込んだ密定も確認しています
00:35:07知られたところで
00:35:08すぐに生産できるものではありません
00:35:11シロエ君の言う通り
00:35:13何にすることもないでしょう
00:35:15そりゃそうだがよ
00:35:21主君
00:35:24昨日のこと
00:35:26うん
00:35:29先ほどの魂魄理論とは一体
00:35:32人間や人間を動かす霊的な力を
00:35:35魂魄と言う
00:35:37これは魂と魄という
00:35:392つのエネルギーからなっています
00:35:41魂は精神を動かすエネルギーで
00:35:44魔力などにも影響を与えます
00:35:47MPマジックポイントとも言います
00:35:51魄は肉体を動かすエネルギー
00:35:54HPヒットポイント
00:35:56そして気と呼ばれるもののことでもあるのです
00:36:00人が戦闘不能になるとまず体が動かなくなりますが
00:36:04まだ精神は健在です
00:36:07しかし魂と魄は切り離され
00:36:10精神の側は暗闇に囚われた状態となる
00:36:14光を感じる肉体から精神に流れる情報が途絶えるからです
00:36:20そして肉体
00:36:21魄の拡散が始まる
00:36:24この過程を落魄と呼びます
00:36:28蘇生術とはこの状態の死体に用いられ
00:36:31大気に拡散してしまった魄を集め
00:36:34再構築することなのです
00:36:37この再構築の情報は目の前にある死体に残された記録から
00:36:41逆算で作り出すことになります
00:36:44また足りない気は回復術者
00:36:47自らの気を分け与えます
00:36:50死ぬ前の完全な状態の記録を元にするわけではない
00:36:55復活したものの経験値がロスする原因ですね
00:36:59さけえない情報劣化と言えるでしょう
00:37:03もちろん肉体魄が完全に拡散してしまうと
00:37:07蘇生は不可能になります
00:37:09第一人はこの段階で死ぬのです
00:37:12ではそうなる前であれば
00:37:15第一人にも蘇生魔術は有効です
00:37:19冒険者の場合は落魄が終了した後
00:37:22肉体は素粒子に分解され
00:37:25さらに精神、魂の力を用いて大神殿に転送され蘇生します
00:37:32このシステムはアニンゲンのそれとよく似ていますね
00:37:36もっともこの話は私と私の死が研究していた仮説でして
00:37:42ではアニンゲンは死ぬ以前の記憶を持っているのでしょうか
00:37:46分かりません
00:37:48個人の精神、人格は根に情報として蓄えられています
00:37:53一方記憶は肉体の脳という器官にも蓄えられます
00:37:58肉体はすなわち魄です
00:38:01記憶は根と魄にまたがって存在しているということですね
00:38:06肉体を再構築する際情報劣化があるということは
00:38:10はいおそらく
00:38:13記憶は死により欠損、劣化していくと考えられます
00:38:19アニンゲンたちは第一のワールドフラクションの呪いにより
00:38:23根が歪曲した状態にあり
00:38:26記憶が残っていたとしても
00:38:28自分の過去だと認識できないのかもしれません
00:38:32つまり物語を記憶しているような感覚でしょうか
00:38:37じゃあ僕たちも記憶を失ってしまうということに
00:38:42主君
00:38:47やはりさっぱりわからない
00:38:51この世界で死ぬとただ生き返るわけではないのか
00:38:57PCに向かってエルダーテイルをプレイしている自分が精神
00:39:02つまり根
00:39:04モニターの中にいるプレイヤーキャラが肉体、魄
00:39:09ゲームをしている最中の記憶は当然生身のプレイヤーが持っている
00:39:14でも経験値やレベル、様々なデータはプレイヤーキャラが持っている
00:39:20今まではキャラクターが死んでも
00:39:22ゲームの中で経験値を失うだけで
00:39:25現実の僕たちは痛くも痒くもなかった
00:39:29けど今の僕たちは根と魄が完全に一つになった状態にあると考えられる
00:39:36つまり
00:39:38ゲームキャラが持っていた経験値と僕たちの記憶も一つになっている
00:39:44死んだら経験値と一緒に記憶も失う
00:39:51記憶の欠損の程度はわからない
00:39:54この世界に来てもう何人もの人たちが死を経験してるけど
00:39:58大きな騒ぎにはなっていないし
00:40:02ということはちょっとした物忘れ程度なのかもしれない
00:40:06だとしても
00:40:08うん、だとしても気持ちのいい話じゃない
00:40:12現実の世界のことを忘れてしまうなんて
00:40:16とにかくこの話はしばらくみんなには黙っておこう
00:40:21いいね
00:40:24おはよう
00:40:27おはようございます
00:40:29もう起きてたんだ
00:40:31はい、よく眠れなくて
00:40:33私も
00:40:35今日はうまくいくかな
00:40:41ちょっと水浴びしてくるね
00:40:44いってらっしゃい
00:40:46どうや、おはよう
00:40:48うん
00:41:11あれって
00:41:14あれって
00:41:16ダンジョンの通路?
00:41:19練習してるんだ
00:41:24ご、ごめん
00:41:26やあミスイスズ
00:41:28いい朝だね
00:41:30ああ、無理しなくていいよ
00:41:33な、何の話かな
00:41:35僕は小鳥たちのハーモニーを聞くために
00:41:38森の妊婦に誘われるまま朝の散策をしていただけだ
00:41:42うん
00:41:43そ、そうなんだ
00:41:45それでミスイスズは何をしているのだ
00:41:48私は水浴びを
00:41:50あ、そうだルンデルハウスさんも行きましょう
00:41:53み、水浴び
00:41:55僕は宿女の水浴びを除く趣味など持ち合わせていない
00:41:58見損なわないでくれたまえ
00:42:00誰も一緒に入るとはいけないですよ
00:42:03宿女に森の一人歩きをさせてはまずいんじゃないですか
00:42:08あ、なるほど
00:42:09それはそうか
00:42:11うん、護衛というわけだな
00:42:14ではお送りしよう
00:42:16で、泉はどちらだったかな
00:42:20あっちですよ、ルンデルハウスさん
00:42:23ミスイスズ、ルディでかまわない
00:42:26父母にはそう呼ばれているのだ
00:42:31うーん、ダレシャス
00:42:34今日も素晴らしい朝食だね
00:42:37そうは思わないかね、君たち
00:42:39ニャンダさん特製ですからね
00:42:41ルディ、これも美味しいよ
00:42:44ルディ?
00:42:46これはかぼちゃをマッシュしたサラダではね、実に美味しいじゃん
00:42:53あ、あのさ
00:42:55ごめんなさい、スープのおかわりはもうないんです
00:42:59私が、私が
00:43:01いや、そうじゃなくて
00:43:05タオヤも同じこと
00:43:09なんつーか、その
00:43:12ダメ、これじゃ甘いと変わらない
00:43:16怯えて立ち止まっていたら変わらない
00:43:20私が言わなくちゃ
00:43:23よし、食事も済んだ
00:43:25諸君、早速ダンジョンに向かおうではないか
00:43:28今日こそ僕の
00:43:31え?
00:43:33皆さん、今日のダンジョン攻略は午後からにしませんか
00:43:44はぁ、後続の院卒役も来てくれたし
00:43:48懐かしくも順調順調
00:43:51ハッピーやわぁ
00:44:00襲撃
00:44:14皆さん、今日のダンジョン攻略は午後からにしませんか
00:44:19ミス・ミノリ、何のために合宿に来てると思ってるんだ
00:44:24ダンジョンで少しでも多くの経験を積んでレベルを上げるのが最優先課題だろ
00:44:29でも、一昨日も昨日も3時間も経たないで脱出しています
00:44:34それは、そうだが
00:44:37だったら午後からでも昨日と同じ成果は十分上げられるのではないでしょうか
00:44:42いつまでも同じでは困る
00:44:44いつまでも同じじゃ困るからです
00:44:47ミノリちゃん
00:44:48ならば午前中は何を
00:44:50だらだらゴロゴロとしていましょう
00:44:53ミス・ミノリ、君はふざけているのか
00:44:57ちょっとルーディ、落ち着いて
00:45:00ミノリはふざけるような子じゃないって
00:45:03だらだらゴロゴロは言い過ぎでしたけど
00:45:06自己紹介をするべきだと思うんです
00:45:09それはやっただろう
00:45:11もうみんな互いのことは知っている
00:45:13いいえ、知りません
00:45:15
00:45:16知らないんです、本当です
00:45:18私だって皆さんのことは何にも知らないんです
00:45:22何が好きなのか、何が嫌いなのか
00:45:26どこへ出たいのか、下がりたいのか何も分かりません
00:45:30何も分からないから手伝いたくてもダメなんです
00:45:36教えてください
00:45:38私は弱いから
00:45:40それを聞いて全部覚えないと
00:45:42皆さんの役に立てないんです
00:45:44全部って
00:45:46全部は全部です
00:45:48例えばベンデルハウスさんの使う
00:45:51あの炎の魔法は何ですか
00:45:54あれはオーブオブラブ
00:45:56差し詰め、溶岩の宝玉といった意味合いだな
00:46:00それじゃ、その程度じゃ何も分かっていないのと一緒なんです
00:46:04例えば何でベンデルハウスさんはあの呪文を使うんですか
00:46:08たくさんの攻撃呪文の中から何故あれを
00:46:12何故って
00:46:14それはあの呪文が有効だから
00:46:16有効って何故ですか
00:46:19あの呪文は僕の手持ちの中でも相当に強力なものの一つだ
00:46:25しかも営唱時間も短くて2秒で完了する
00:46:29そしてリキャストタイムは18秒
00:46:32まずまずの時間で再度使えることになる
00:46:35合わせて20秒なら一回の戦闘で何度も使うことが可能になるわけだ
00:46:41ちょっと待ってくれよ
00:46:43俺の職業は侍だ
00:46:45侍のタウンティングは
00:46:47タウンティング?
00:46:49敵を挑発する技のこと
00:46:53イズナギリは侍の技としてはまだ射程距離が長い方だけど
00:46:58それでも3メートル程度かな
00:47:01接近性に強い武士の挑戦って技なんかはもっと短い
00:47:05それが?何を言いたいのだ
00:47:08そういった技ってタウンティングだから
00:47:11ダメージそのものは実際与えてないんだけど
00:47:14敵からすればすごいダメージを受けたように感じるんだ
00:47:18そっかそうやって敵の注意を
00:47:21そう敵を引きつけてみんなの壁になるのが
00:47:25防御能力の高い侍の仕事だと思うんだ
00:47:29武士の挑戦の着弾までの時間は2秒
00:47:32オーブオブラーバと一緒だ
00:47:34でも射程距離はせいぜい刀が届く範囲くらいまでしか
00:47:39なるほど
00:47:41互いに射程に入り次第攻撃を仕掛けたとすれば
00:47:45うん
00:47:46オーブオブラーバがその分先に命中する
00:47:49引きつけようとしたこっちの攻撃が無駄になるんだ
00:47:53相手がそっちに向かうのは当たり前だよ
00:47:55じゃあオーブオブラーバを使うなというのか
00:47:58いや2秒待ってくれよ
00:48:00華麗なる戦闘において2秒のロスは致命的だ
00:48:04もしかしてそのさ
00:48:07臆病者の風化とか意味があるのかな
00:48:11なんだそれ
00:48:12どうも卑怯者のような名称だ
00:48:15特技なのかミスイスズ
00:48:17臆病者の風化は覚えたばっかりの特技で
00:48:20永続式の援護歌なんだけど
00:48:23永続
00:48:24要するにかけっぱなしでずっと効果のある特技
00:48:28その歌をかけておくと
00:48:30戦士職以外の人が与えたダメージを
00:48:33低く見せかけることができるようになるみたいなの
00:48:36そんな特技が本当か
00:48:39あるのよあるんですよ
00:48:41でもそんな驚くような技じゃなくて
00:48:44ていうか結構無駄っぽいでしょ
00:48:46ダメージ与えたり回復させたりできるわけでもないし
00:48:50いや
00:48:52使い方によっては
00:48:55聞いておいてよかった
00:48:57ミスミノリ
00:48:58これは僕が謝罪しなければならないようだ
00:49:01確かに僕は無知で
00:49:03理解が浅かったことは認めよう
00:49:06いいえ私だって全然知りませんでした
00:49:09だからルンデルハウスさんが知っている呪文も
00:49:12全部教えてください
00:49:14どこが好きでどこが嫌いか
00:49:16どういう時に使うのか使いたいのか
00:49:19全部か
00:49:21時間がかかるぞミスミノリ
00:49:23時間はたっぷりあるさ
00:49:25そうだよね
00:49:27聞きましょう
00:49:29ではまず私の使える呪文から説明していきますね
00:49:41巡回が接近中
00:49:43えっと5匹かな
00:49:46だいたい10小節で来る
00:49:51えっと10小節って20秒くらいか
00:49:56打ち合わせ通りに行こう
00:50:01大丈夫だ絶対やれる
00:50:04昨日はダンジョンにも入らないで
00:50:06一日中話し合ったんだもの
00:50:09みんなの技は全部頭に入ってる
00:50:12組み合わせのパターンだって
00:50:14僕ほどのものが貴重な時間を割いて
00:50:17みんなの話に耳を傾けたんだ
00:50:19結果が出なければおかしい
00:50:22あとはその技をどう組み合わせるか
00:50:25フォーメーション
00:50:27オペレーター
00:50:28フィールドモニター
00:50:29パトロールファイル
00:50:31今説明したパーティー戦の基本を
00:50:34とにかく頭に叩き込んで
00:50:36頭には入れたぞ
00:50:38だが具体的に何をどうすればいいというのだ
00:50:41えっとつまり
00:50:43まず確認しなければならないのはフォーメーション
00:50:52前線を支える侍であるトーヤが
00:50:54敵の攻撃を引きつけるのが戦術の基本ですが
00:50:57そのためには全員の協力が必要になります
00:51:01あっちは任せた
00:51:04いやっ
00:51:09下がって
00:51:12君一体ならば
00:51:13オーブオブラーバよりもふさわしい呪文は別にもあるんだ
00:51:17くらえたまえ華麗なるソーサラーの魔力を
00:51:21ライトニックチャンバー
00:51:24よっ
00:51:30現在HP64%
00:51:32回復を行います
00:51:34次に気を使わなければならないのは
00:51:37オペレーター
00:51:38全員のステータスを監視する役割ですが
00:51:41私とスラダさん2人で同時に回復魔法を使うのも無駄なので
00:51:45基本的にはスラダさんにお願いします
00:51:48サンキュースラダさん
00:51:53さすがに体が痛くなってきたけど
00:51:56敵の攻撃のすべてを引き受けて仲間を信じるのが
00:52:00前衛壁食の役目なんだぜ
00:52:02おや
00:52:03それが男の誓いまくりだろ
00:52:07分かってるぜ
00:52:08名を継ぐ師匠
00:52:10さあもっとかかってこい
00:52:12武士の挑戦
00:52:18ミノリは確認
00:52:19イツズ姉さんとルリーニーは攻撃準備頼む
00:52:22はい
00:52:23おう
00:52:24私はフィールドモニターを担当します
00:52:27周りを監視し
00:52:29敵の援軍や巡回について報告するので
00:52:31攻撃食は目の前の敵に集中してください
00:52:35通路確認
00:52:36高速の巡回
00:52:37視界にナイス
00:52:39大丈夫です
00:52:40やってください
00:52:41こいつらもうゆで上がっているか
00:52:44おう
00:52:45時間あったから
00:52:46武士の挑戦を2回ずつかけてやる
00:52:48相関さんにはルリーニーの方にはいかねえよ
00:52:51ならば安心していけるな
00:52:54レゾナンスビート
00:53:00オーブオブラーズ
00:53:03諸君
00:53:04その命にふさわしい闇の世界に帰りなさい
00:53:10すげえ
00:53:12クレジットコレクション
00:53:22パトロールファイル
00:53:25近接の空間確保
00:53:28パトロールファイルは
00:53:29フォーメーションとフィールドモニターを維持する行動方法
00:53:33戦闘と最後尾の者が
00:53:35互いの視覚をカバーすることで
00:53:37回復食と攻撃食は
00:53:39それぞれの仕事に集中したまま移動できます
00:53:43勝ったのか
00:53:46後続は来ません
00:53:48今回の戦闘は終了です
00:53:50やったー
00:53:52やったー
00:53:54これがあるべき姿だ
00:53:56素直に喜べって
00:53:57ルリーニー
00:54:01わかりました
00:54:02シロエさん
00:54:03ただ
00:54:04互いに声を掛け合い
00:54:06相談する
00:54:07そんな簡単なことが
00:54:09何よりも大事だってこと
00:54:11ただのパートナーが
00:54:13本当の仲間になるために
00:54:18ルリーニー
00:54:23助かりますわ
00:54:25この世界の紙は書きづらくて
00:54:28必要なだけどうぞ
00:54:30紙やインクを作るのも
00:54:31筆者氏の仕事のうちです
00:54:33インクはまだまだ工夫が必要だけど
00:54:36あら
00:54:37この前いただいたもので
00:54:38十分重宝してますわ
00:54:40普通に書けるだけじゃダメなんですよ
00:54:43ゲームだった頃
00:54:45例えば
00:54:46書類とか地図がキーになるクエストって
00:54:48やった覚えはありません
00:54:50そういえば
00:54:52書類一つがマジックアイテムになるんです
00:54:55レベルの高い書類を作ろうとすれば
00:54:57当然その素材として
00:54:59レベルの高い紙やインクも必要になる
00:55:03そういうことですか
00:55:05ではこの地図もレベルを上げるために模写を
00:55:09それは必要に迫られて
00:55:12用筆や木の薄皮に書かれたものじゃ
00:55:15耐久性に欠けるので
00:55:17お疲れのご様子
00:55:19確かに大変な手間ですものね
00:55:22これは
00:55:23いいえ
00:55:24このせいじゃ
00:55:25ん?
00:55:26ああその
00:55:27この前のダンスの疲れかも
00:55:29あら
00:55:30では次はもっと気楽に踊れるように練習しましょうか
00:55:34いやそれは
00:55:36いつでもまたお会い致しますわ
00:55:39ありがとうございました
00:55:46疲れてるか
00:55:48そうかもしれない
00:55:50余計なことばかり考えてるから
00:56:02この世界で死ぬたびに記憶は欠けていく
00:56:06現実の世界のことは忘れてしまうこともあるのだろうか
00:56:12わからないことだらけだ
00:56:14この世界は
00:56:16自分がこの先何をしていけばいいのかさえ
00:56:22こんばんは白井さん
00:56:24こんばんは
00:56:25攻略うまくいってるみたいだね
00:56:28わかります?
00:56:30わかるさ
00:56:31その声を聞けば
00:56:33
00:56:34うん
00:56:35ご報告します
00:56:38本日の攻略は朝7時半に突入
00:56:41約7時間の探索を経て15時に脱出
00:56:45その間に右回路ルートを突き当たりまで行き
00:56:48洋行路にてバーニングデッドを撃退しました
00:56:51それはすごい
00:56:53バーニングデッドだとみんなの平均レベルと同等くらいの敵だよね
00:56:57ゲームの頃ならともかく
00:56:59今ならベテランのパーティーでも相当難しいよ
00:57:02はい
00:57:03皆はどう?
00:57:05あ、もうテントの中で
00:57:07そうじゃなくてさ
00:57:10皆の活躍はどうだったかって
00:57:13あ、えっと
00:57:14冬夜は全員で敵を取りまとめ引きつける
00:57:18そこまでは一緒なんですけれど
00:57:20今回は戦闘の位置を最初から計算して
00:57:23安全な部屋の中なんかに移動して
00:57:26小さく敵を分断する作戦に変更しました
00:57:30おびき寄せだね
00:57:31はい
00:57:33敵は飛び道具を持っているモンスターを優先的に処理
00:57:36その後は私が周辺警戒をしながら補助ヒーラーを
00:57:41集中撃破で敵の戦力を削りながら戦いました
00:57:45えっと、分かりますか?
00:57:47大丈夫、分かるよ
00:57:50目に浮かぶようにね
00:57:52教えた基本を守って細かい連携を積み重ねている皆の姿が
00:57:57当たり前のことだけど
00:57:59その当たり前ができるまで
00:58:01どれだけ小さな工夫を積み重ねたのか
00:58:04シロエさん、聞こえてますか?
00:58:07うん、ちゃんと聞こえてる
00:58:10皆も活躍してた?
00:58:11もちろんです
00:58:13スララさんの回復呪文ってすごいんですよ
00:58:16バリエーションがすごく豊富で
00:58:18あ、でも特技のレパートリーがすごいのはやっぱりイスズさんかな
00:58:22もう覚えきれないくらい
00:58:25シロエさん、笑ってます?
00:58:28ごめん、笑ってない
00:58:30本当だよ
00:58:32デンネルハウスさんは皆からルディーって呼ばれていて
00:58:36すっごいソーサラーでハンサムなんですけど
00:58:39おバカというかカッコ悪くて
00:58:42ハンサムでおバカでカッコ悪い?
00:58:46あ、でも楽しいんで
00:58:48ソーサラーなんですけど
00:58:50あ、それ言いましたね
00:58:52とにかく魔法の力がすごくて
00:58:59確かにこの世界はわからないことだらけだ
00:59:03でも、だからこそ前に進むしかない
00:59:07彼女のように明るく
00:59:09自分にできること一歩ずつ
00:59:21全く迷惑な話ですわ
00:59:24迷惑?
00:59:27殿方のお誘いともなれば
00:59:29それなりに格好や作法も必要になります
00:59:32こんなのどかのお昼時でも
00:59:35てっきりお望みだとばかり
00:59:37え?
00:59:38他の堅苦しい殿方に誘われるよりはまだ気楽
00:59:43そう思ってません?
00:59:45え?
00:59:46ズボシという顔ですね
00:59:48明日もまたお誘いしてよろしいですか?
00:59:51お好きに
00:59:53は?
00:59:54お好きにどうぞ
01:00:01はあ、すっきりしたよ
01:00:04一変ダンジョンに入ると美貌が台無し
01:00:07ほんとすすだらけですもんね
01:00:10でも、今日もすごくうまくいきましたよね
01:00:13うん、バーニングデッドが2体現れたときはどうしようかと思ったけど
01:00:18イスズさんとルディさんすごく息が合ってましたよ
01:00:22え?
01:00:23それって喜んだほうがいいのかな
01:00:26なんです?その微妙な反応
01:00:29ルディさんって王子様っぽいって前言ってたじゃないですか
01:00:33あ、でもそれはそう思わない?
01:00:35見た目だけは
01:00:37普通に会ってたら結構ドキドキするくらいのルックスなんだけど
01:00:42でも
01:00:43ドキドキしない?
01:00:45うん、全然
01:00:47なんでだろうね
01:00:54どうしてよそんな、大したものじゃないんだし
01:00:58いや良かったぞ
01:01:00音がこぼれて空気に溶けていくようだった
01:01:04ありがとう
01:01:06みんなもう寝る準備してるのかな
01:01:09明日は早いからな
01:01:11午前中でダンジョン攻略も最後だし
01:01:14そうだよね、もう最後なんだ
01:01:17楽しかったよね
01:01:19うん、食事が今一つだったかな
01:01:22そう?美味しかったじゃない
01:01:25バーベキューとか
01:01:27普段は何食べてるの?
01:01:29ホットサンドとかホットサンドとか
01:01:32ホットサンドとか
01:01:34ホットサンドばかりじゃない
01:01:36あ、もしかしてレイパーカーの明太子ホットサンドよ
01:01:40おお、なぜ分かった
01:01:42ミスイスズマあれが
01:01:44大好き、あのプチプチする食感とか
01:01:47ああ、もう思い出すと
01:01:53わ、わかった!犬だ!ゴールデンレトリバーだ!
01:01:59どうしたのだ、ミスイスズ
01:02:02な、なんでも
01:02:04そっか、ドキドキするはずない
01:02:07いくらハンサムでも犬だもの
01:02:10泣いているのか
01:02:12もしかすると寂しいのか
01:02:14僕となかなか会えなくなるのか
01:02:16まあ、そ、そっかな
01:02:19そうだよね、ギルドにでも入ってたらいつでも会えるのに
01:02:23ギルドか、せっかくだが
01:02:26僕のこの輝かしい才能を
01:02:28一つの場所に縛りつけるのは
01:02:30罪悪というものだろう
01:02:33もう、どうしてこんなに自然にウインクできるわけ
01:02:37ルディってすごい
01:02:39犬だけど
01:02:41ギルドなどに入らなくても
01:02:43僕ほどのソーサラーになれば引く手はあまだだ
01:02:46合宿が終わっても
01:02:48いやでも君は秋葉原町で
01:02:50僕の噂を聞くことになる
01:02:52そのときはいつでも連絡してくるといい
01:02:55そうだね
01:02:56じゃあさ、ルディのこと
01:02:58フレンドリストに登録しておく
01:03:02明太子ホットサンドもお旅に行こうね
01:03:05登録登録
01:03:07あれ
01:03:13どうして
01:03:17サファギン
01:03:19あの魚のバカモノか
01:03:21海岸に現れたって
01:03:23マリエさんから
01:03:24サファギンならせいぜい
01:03:2620から30レベルだろ
01:03:28いくら新人ばかりでも
01:03:30そのくらいなら
01:03:47なんだこれは
01:03:49こんなタイグ見たことない
01:04:02はよ逃げて
01:04:03カエスの奥まで走れ
01:04:13マリエさん
01:04:15マリエさん
01:04:18ショロリュウ
01:04:19下がって
01:04:20近隣キャンプに散らばっているグループを呼び集めないと
01:04:27レアけど
01:04:28俺は三日月同盟の戦闘班長です
01:04:30従ってください
01:04:32分かった
01:04:36なんで
01:04:37なんで急にこのような対岸が
01:04:45次回
01:04:49タイガーエコーヒスト
01:04:54数が多すぎてヘイト操作がうまくいかねえ
01:04:57西風堂
01:04:58回復数の特技
01:05:00リカスト堂だ
01:05:01回らなくては
01:05:02あと20秒くらい
01:05:04シゲルさんは
01:05:05こっちも似たようなもんだ
01:05:07即席のパーティーの割に
01:05:09連携はそこそこ
01:05:11でも
01:05:12相手がこの数じゃ
01:05:14とにかく
01:05:15新人たちがセーフゾーンにつくまではこらえねえとな
01:05:18そう
01:05:19お師匠に顔向けできないからね
01:05:29次から次へと
01:05:31これで6度目だぞ
01:05:32どうなってやがんだ
01:05:34このあたりのゴブリンのエンカウント率は
01:05:37それほど高くないはずですが
01:05:43うん
01:05:49ゴブリン王の帰還
01:05:56慌ただしいな主君
01:06:01
01:06:02ゴブリンが
01:06:06少なくとも数千規模のゴブリン軍が
01:06:09お値一つ無効進軍中にゃ
01:06:12そんなに
01:06:13海岸組から何か連絡は
01:06:16それが
01:06:17マリエルチと小龍君は
01:06:19連絡が取れないのにゃ
01:06:22不活だったぜ
01:06:24他の連中はフレンドリストに登録してなかったんだ
01:06:27我輩もだにゃ
01:06:29国権騎士団のメンバーも連絡がつきません
01:06:32こりゃただ事じゃねえぞ
01:06:35そのゴブリン軍団ってのはどんな感じなんだ
01:06:38谷を進んでいたのは
01:06:40大規模な略奪軍だったにゃ
01:06:43あんな規模の軍勢は初めて見たのにゃ
01:06:48ホムゴブリンやトロウルの他に
01:06:51魔獣部隊も見えたにゃ
01:06:53進行方向は西南西に見えたけれど
01:06:56それ以上は何とも言えないにゃ
01:06:59じゃあ私たちがさっき遭遇したのは
01:07:02先行偵察部隊なんですね
01:07:04大規模な航軍
01:07:08あの山の向こうか
01:07:10私たち三日月同盟のメンバーは
01:07:13全員フレンドリストに入れてあります
01:07:16だよね
01:07:17うん
01:07:18連絡して状況を聞いてもらえませんか
01:07:21これはひとまずシロのやつに報告だ
01:07:26分かった
01:07:27引き続き報告よろしく
01:07:29ロウ任せとけマツリダ
01:07:32主君
01:07:35沖合から青いゴブリンの集団
01:07:39サーファーギンか
01:07:41あれはもっと南の地方のモンスターだぜ
01:07:44どうなってんだ
01:07:45偶然ですかね
01:07:48だと思うか
01:07:49それで今海岸組は
01:07:51全員で廃坑者の方へ戻っているらしいです
01:07:55どうしますかにゃナオツグッチ
01:07:58うーん
01:07:59いざとなりゃ全員で機関呪文を使えや
01:08:02呼びかけの話なんだがな
01:08:04一度戻ったらザントリーフ地方へ来るのに
01:08:07また数日かかりますが
01:08:09それは最後の手段ですね
01:08:12今回の合宿の責任者はマリエさんだ
01:08:16とにかく一旦合流しよう
01:08:20来ました
01:08:21よろしく
01:08:23みなさん急な呼びかけに応じてくださってありがとうございます
01:08:27記録の地平線ログホライズンのシロエです
01:08:31現在円卓会議の代表が各地に点在しているため
01:08:35イレギュラーではありますが
01:08:37年話会議という形を取らせてもらいます
01:08:40少々面倒ですが
01:08:42それぞれの場所に年話による中継役を配置し
01:08:46なるべくリアルタイムに近い会話を再現します
01:08:50この通信網はいずれきちんと構築する予定です
01:08:54まずは状況報告からですが
01:08:56ザントリーフ半島において
01:08:58本日午前中から
01:09:00多種のアニンゲンによる襲撃が確認されました
01:09:03侵攻勢力は会場にサファギ
01:09:06最低数百匹
01:09:08森林地帯にゴブリンを中心とした大規模な略奪大隊
01:09:12こちらは少なくとも
01:09:14兵力一万
01:09:16一万?
01:09:19実際にはこれ以上の数だと僕は考えています
01:09:23シロ先輩
01:09:25今回の侵攻の原因について
01:09:27何か心当たりがあるんですか?
01:09:30今回の侵攻の背景にあるのは
01:09:33ゴブリン王の帰還だと思われます
01:09:36ゴブリン王の帰還?
01:09:38ゲーム時代に定期的に発生していたイベントだね
01:09:42ええ
01:09:43大宇地方の深い森の奥にある
01:09:46ゴブリン族の居場
01:09:47セブンスホール
01:09:50ここでは2年に一度
01:09:52ゴブリン族の王が退官することになっていて
01:09:55プレイヤーはその前に
01:09:561週間の討伐期間を与えられ
01:09:59王を事前に討伐すると
01:10:01エアアイテムを手に入れることができます
01:10:04これがかなり強力なアイテムであること
01:10:07そして一般プレイヤーでも参加しやすいことから
01:10:10ゲームでは人気イベントの一つでした
01:10:13ゴブリン王は周辺部族の中で
01:10:16最も強力な部族の王座がつくことになっている
01:10:19つまり
01:10:20大宇地方に点在するゴブリンの拠点を襲撃し
01:10:24事前にその勢力を襲いでおくことにより
01:10:27ゴブリン王も弱体化させられる
01:10:29そしてあのイベントには
01:10:31現実にはほとんど起きなかったため
01:10:34忘れ去られている要素があります
01:10:36確か
01:10:381週間の討伐期間が過ぎても倒せなかった場合
01:10:41王には退官
01:10:43周辺部族をまとめ上げ
01:10:45ゴブリン族は数十倍の軍勢に膨れ上がる
01:10:48という設定だな
01:10:51そういえば
01:10:53ありましたにゃ
01:10:55ああ
01:10:56そうか
01:10:57大災害以降
01:10:58僕たちはこの世界で生きるための環境づくりに必死だったから
01:11:02俺たちもレベルを上げることばかり気を取られしまって
01:11:06大地震からのクエストなんて全く受けてなかったからな
01:11:10そのしわ寄せってか
01:11:12ゴブリンたちの戦力も完全に温存されてるんですかね
01:11:16シロ先輩
01:11:17ゴブリン王も
01:11:19そのこの衛部隊や戦闘部隊も
01:11:21今までで最高レベルだと考えた方がいいと思います
01:11:25それ以上に統合したという六部族の規模がどれほどになっているか
01:11:30それが不安です
01:11:32合宿メンバーはともかく
01:11:34秋葉野町の冒険者が一丸となれば撃退は可能だろう
01:11:38うん
01:11:39問題はイースタルの漁師たちです
01:11:41彼らの兵力では残念ながら立ち打ちできないでしょう
01:11:45んなもん知ったことが
01:11:47依頼を受けたわけでもあるまいし
01:11:50ゲームだった時はチートの軍隊が出てきましたよね
01:11:54えっと確か
01:11:56出雲騎士団
01:11:58ああ
01:12:01第一人から生まれた英雄的な存在
01:12:04冒険者を超える戦闘能力を持つ人類種族の切り札
01:12:09世界には十三の騎士団があると聞く
01:12:12世界の命運を決めるような戦いには常に介入してきた
01:12:17出雲騎士団は大和列島における守護神的立場だったはず
01:12:21じゃあ安心ですね
01:12:23しかし今のところその存在は確認できていません
01:12:27
01:12:28情報が早いですね
01:12:31いずれにせよ大規模な戦闘は避けられないだろう
01:12:35少なからず死人は出ることになる
01:12:38俺たちはまあ復活できるが第一陣の方もな
01:12:43主君
01:12:46姫姫姫
01:12:48レイネシア姫
01:12:51そういえば今日はいらっしゃいませんね
01:12:54
01:12:55クラスティ様ですよ
01:12:57なぜ
01:12:58最近よくお二人で昼食を
01:13:01時間的にはそろそろお誘いなり
01:13:08お父様
01:13:09レイネシア落ち着いてお聞き
01:13:12舞浜の都にゴブリンの大群が迫っている
01:13:15その数は一万
01:13:17一万
01:13:19おそらく数日中には数万の大群勢となろう
01:13:23最悪の事態だ
01:13:24舞浜の人口は約三万
01:13:26警護の兵力はせいぜい二千ではありませんか
01:13:30私はこれより急ぎ舞浜へと戻るつもりだ
01:13:33それでは私も
01:13:34いいやお前はこの宮廷に残るのだ
01:13:37
01:13:38父上もお残りになる
01:13:40お爺様が
01:13:41ことは我が舞浜の都だけの問題ではない
01:13:45領主会議は結束を万全にしなければならない
01:13:49嫉妬領主である父上は
01:13:51この宮廷を離れるわけには行かぬのだ
01:13:54私がお爺様を支えると
01:13:57うん
01:14:03お父様
01:14:04お父様
01:14:05お父様
01:14:06お父様
01:14:07お父様
01:14:17よしみんな揃ってんな
01:14:19とりあえず今夜はカレーにするか
01:14:21カレー
01:14:22なあ
01:14:24マリアさん
01:14:25ナオツグヤン
01:14:26オリエルさん
01:14:27おー無事やったんやなセララ
01:14:30よかったほんま
01:14:32まだまだ甘えんぼ祭りだな
01:14:34だって
01:14:35ナオツグヤン
01:14:36なんかごめんな
01:14:38こんなことになってもって
01:14:40何言ってんだよ
01:14:42マリアさんのせいじゃねえよこれは
01:14:44強いて言うなら
01:14:46冒険者全員がうっかり招いた災難ですげ
01:14:50せやけど
01:14:52考えすぎは似合わないぜ
01:14:55シロに任せときゃどうにかすんだろ
01:14:58インチキでも何でもやって
01:15:00いい方策考えてくれるさ
01:15:03笑った
01:15:05肌寒くなってきましたし
01:15:08着替えをしたほうがいいですね
01:15:11そうだぜ
01:15:12ちょっと待っててね
01:15:21お待たせ
01:15:27火を消せ
01:15:28どなした
01:15:29あれ
01:15:30たいまつですにゃ
01:15:38ゴブリンの軍隊
01:15:40だな
01:15:44誰か地図を持ってきてくれ
01:15:49どんな感じな
01:15:52ちょっと困ったことになりましたにゃ
01:15:56いや我々は
01:15:57全然困る必要はないかもしれないのだけれど
01:16:01遠慮はいらねえ
01:16:02いっちまえよ
01:16:03ご隠居
01:16:04どうやらゴブリン軍は
01:16:06長州の街を襲撃するつもりみたいだにゃ
01:16:15もちろん我が愛が昼間見つけた大軍ではなく
01:16:19あの中規模分隊だにゃ
01:16:21主力はもっとずっと北のほうにいるらしいからな
01:16:25襲撃って
01:16:27あれは略奪部隊だにゃ
01:16:29つまり連中は長州の街を食糧庫にするつもりなのにゃ
01:16:35長州の街は城壁がないです
01:16:38そういえば
01:16:39このまま放置すれば
01:16:41街は朝まで持ちません
01:16:43何もしないまんま
01:16:45秋葉原へ帰るわけにはいかない
01:16:47俺たちも長州へ行くべきだよ
01:16:50そうさ
01:16:51何ができるかわからないけど
01:16:53ここにいるよりはいくらかマシだ
01:16:55無茶しちゃダメ
01:16:56イスズさん?
01:16:58これは訓練じゃない
01:17:00相手の戦力もまだよくわかってないのよ
01:17:03百も承知さミスイスズ
01:17:06だが街の人々はゴブリンの襲来すら知らないんだ
01:17:15知っていて何もするなとでも
01:17:18こういうことは大人たちに任せましょう
01:17:21俺らがガキだっていうのかよ
01:17:23そうじゃなくて
01:17:25もう僕たちは十分に強くなった
01:17:27やめようよみんな
01:17:29私もレンデルハウスさんに賛成です
01:17:32強くなったからとかそういうことじゃないけど
01:17:35ミノリちゃん
01:17:37お願いします
01:17:38調子いかせてください
01:17:44相手の規模がどれくらいだろうと
01:17:46数はそんなに脅威じゃない
01:17:48こっちは1500もいれば殲滅は可能だよね
01:17:51さっきの会議でアイザクさんも言ってました
01:17:54そもそも依頼をされてないんだから
01:17:56助ける筋合いはないって
01:17:58やるにしてもそれなりの理由がないと
01:18:02そうなんだけど
01:18:04いつものシロ先輩らしくない気もしたな
01:18:08もっとこうスパッと決断するはずなんだけど
01:18:12念のためソウジロウにはこっちに来てもらうことにしました
01:18:16この宮廷が襲撃されたときのための備えです
01:18:19貴族の代表が集まってるわけだからな
01:18:22無防備ってわけにも行くまい
01:18:24西風の旅団ならば少数勢
01:18:28貴族たちの警戒心を刺激することもない
01:18:31いい人選だ
01:18:33にしても貴族の側から何も言ってこないですね
01:18:37向こうは向こうで色々協議しているのでしょう
01:18:41俺たち抜きってことかよ
01:18:43感じ悪いな
01:18:44こちらから持ちかけてみますか三坊
01:18:48その前に皆さんにご報告すべきことがあります
01:18:52なんだ
01:18:53この世界における死についてです
01:18:58僕たちは死ねば大神殿で生き返る
01:19:01経験値ペナルティを支払えば肉体は蘇る
01:19:05エルダーテイルがそうであったので
01:19:07あまりにも無邪気にそう信じ込んでいました
01:19:10僕の得た情報によれば
01:19:13この異世界においても
01:19:15死にはそれ相応のリスクがあります
01:19:18詳しいことは省きますが
01:19:20死ぬ度に僅かながら記憶を失うようです
01:19:24なんだと
01:19:25記憶を
01:19:28失うってどれくらいなんだ
01:19:30分かりません
01:19:31どういう記憶が失われる
01:19:33分かりません
01:19:34なんだそれは
01:19:36分からないんです
01:19:37分からないんです
01:19:38本当に今はまだ
01:19:40しかし僕が得た仮説によれば
01:19:43それは事実のようなんです
01:19:47なるほど
01:19:48では私の記憶が一部欠落した原因は
01:19:52そこにあるようだな
01:19:53トクシンが言った
01:19:55我らDDDは戦闘系ギルドだ
01:19:59秋葉の街の復興前の時期
01:20:01この異世界の戦闘に適応すべく
01:20:04激しい戦闘訓練を行った
01:20:06私も数回の死を経験している
01:20:09普段は気にもかけないが
01:20:11確かに記憶の欠如は存在するようだね
01:20:14それは
01:20:15なんてことだ
01:20:17具体的にはどんな部分ですか
01:20:19どの程度ですか
01:20:21確証はないが
01:20:23元の世界の記憶の方が
01:20:25より欠落しているように思える
01:20:29私が死を経験したのは
01:20:32大災害以降二度だ
01:20:34記憶の欠如は
01:20:36なかなかその指摘が難しい
01:20:38忘れたこと自体を忘れるわけだからね
01:20:42私は比較的記憶力はいい方だ
01:20:45しかし飼っていたはずの猫の名前と姿が出てこない
01:20:49死を経験したことによる影響だろう
01:20:52ただ私に限って言うならば
01:20:54数回程度の死では
01:20:56不都合を感じるほどの記憶喪失は
01:20:58起こらないということだ
01:21:00数十回に及んでも
01:21:01生活に支障が出ることはまずないだろう
01:21:04とは言っても
01:21:05失うわけですよね
01:21:07元の世界の記憶を
01:21:09きっついぜこいつは
01:21:11まあそんなに悲観することはありませんよ
01:21:15死ななければいいんですから
01:21:17それにリスクを恐れて行動しないのならば
01:21:21それは生きながらに死んでいるのと同じだ
01:21:24どちらの世界であろうと
01:21:27リスクがありすぎやわ
01:21:29え?なんでだよ
01:21:31リスクを恐れて何が冒険者か
01:21:33みんな落ち着いて
01:21:35あのな
01:21:36これからその辺
01:21:37量子会議で調整するやろうから
01:21:39今勝手に動くのはまずいと思うよ
01:21:42新人の頃かて
01:21:44ことは我々冒険者と第一人の今後の関係にも
01:21:48影響するでしょうからにゃ
01:21:51表向き助ける理由もないですしね
01:21:54全体のこと考えたら
01:21:56感情だけで動くわけには
01:21:58まあそういうことな
01:22:01もういい
01:22:02僕だけでも行かせてもらう
01:22:04待ちなさい
01:22:05勝手はダメ
01:22:06しかし
01:22:07私たちはパーティーでしょ
01:22:10みんなの気持ちが一つにならなきゃ
01:22:12言っても痛い目にあうだけ
01:22:14最初の頃みたいにね
01:22:16でもこのままじゃさ
01:22:19それなら
01:22:20私たちは調子への選抜さえも
01:22:22私たちは調子への選抜さえにしてください
01:22:27選抜隊か
01:22:28見事な起点だったよ
01:22:30ミス・ミノリ
01:22:31非難を呼びかけるくらいはできますもんね
01:22:34ううん
01:22:35そうでも言わなきゃ許可してもらえなかったから
01:22:39ってことは
01:22:40私たちはあの街を守るべきだと思うの
01:22:46どうして
01:22:47頼まれていない
01:22:48見返りもない
01:22:49自分たちとは関係ない
01:22:51死ぬのも嫌
01:22:53助けないで済ます理由なら
01:22:55たくさんある
01:22:57でも
01:22:58助けちゃいけない理由もないですよね
01:23:00そうだけど
01:23:02おいあれ
01:23:15そんな
01:23:16遅かったか
01:23:17これがゴブリンの仕業
01:23:19誰かいないか
01:23:20誰かいないか
01:23:41トーヤ
01:23:42加勢するぞ
01:23:43ミスタートーヤ
01:23:45クラッシュリードル
01:23:47かっこいい
01:23:51理由なんかいんのか
01:23:53理由がなきゃ
01:23:54助けちゃダメなのか
01:23:57助けたい気持ちさえあれば
01:23:59それでいいじゃんか
01:24:01だって俺たち
01:24:02冒険者だぜ
01:24:04そうさ
01:24:05ここで逃げ出しては
01:24:06何のために冒険者になったのか分からない
01:24:09街を救わずに
01:24:10オメオメ秋葉原に逃げ返るなんてできっこない
01:24:13けど
01:24:14守るたってどうやって
01:24:15そう
01:24:16あの街には城壁もないし
01:24:18敵の数だって
01:24:19気合だよ気合
01:24:20また精神論に逆戻り
01:24:22ちゃんと考えようよ
01:24:24考えているではないか
01:24:26方法はあります
01:24:28
01:24:29確かに
01:24:30調子の街をゴブリンから守るのは
01:24:32私たちの民族では無理です
01:24:34それに
01:24:35守りきったとしても
01:24:37ここのような被害が出ては
01:24:39元の子もありません
01:24:41そう
01:24:42そう
01:24:43そう
01:24:44そう
01:24:45守りません
01:24:46だから
01:24:48守りません
01:24:50ミスミノリ
01:24:51どういうことか
01:24:54ミノリッチの言う通りだにゃ
01:24:57勝手に悪巧みを始める
01:24:59若い衆はいないかどうか
01:25:01お兄さんたちが
01:25:02見回り祭りってことだ
01:25:04キャンパーさん
01:25:05ナオツケ市長
01:25:07あの
01:25:08どうか
01:25:09許可してください
01:25:11許可も何も冒険者は自由だにゃ
01:25:14自分で考えて決めたのなら
01:25:17それを貫く自由があるのにゃ
01:25:20だけどミノリッチ
01:25:22それはそれでなかなか大変なのにゃ
01:25:25ハンゾー市長
01:25:26ここは黙って行かせてくれるのが男だぜ
01:25:29ミノリにはミノリの考えがあるんだ
01:25:32分かってるって
01:25:34とりあえず聞いてからだけどな
01:25:36ミノリの考えってやつをさ
01:25:38はい
01:25:40街を守るという発想をしてるんです
01:25:43つまり先手必勝
01:25:47こちらから撃って出るんです
01:26:13花や風の香りも
01:26:17このスープの匂いも
01:26:21消えちゃっても一緒に
01:26:24いられたらいいや
01:26:28小さな想いが
01:26:36心音がした
01:26:43聴こえる愛の歌
01:26:47もっとそばにいさせて
01:26:51色や形を変え守ってあげるわ
01:26:58聴こえる愛の歌
01:27:02見つめていられるなら
01:27:06ぼやけた日々でさえ愛しくなろう
01:27:11ずっとずっと