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I Parry Everything What Do You Mean I'm the Strongest
Episode 5 - Episode 8

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00:00:00夜不審な音がして眠れない 迷い猫迷い犬が震えている
00:00:14祖父が散歩に行ったきり帰ってこない
00:00:19近所の森が急に静かになった ここ数日家畜が何かに怯えて困っている
00:00:27これがそれぞれの発生場所
00:00:31持っていっ
00:00:34魔獣の森の件と同様 すでに敵の手が国内深くまで侵食しているのだとしたら
00:00:41今から指示する場所にサーチとアンカバーが使える隊員を編成して派遣所 それと6世を全員呼べ
00:00:48緊急召集だ全員ですか急げ 今すぐにだ
00:00:53はっはっは なぜもっと早く気がつかなかった
00:00:59何なんだこれは 魔導広告の奴らここまでのことをするのか
00:01:05我が国が一体何をした そこまでして迷宮の資源が欲しいのか
00:01:11人の命を何だと思っている
00:01:16これでは これではまるで
00:01:20この国を 丸ごと滅ぼしに来ているようではないか
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00:03:01無事に報酬もいただけてよかったですね そうだなぁ
00:03:07仕方ねーなぁ これは初討伐祝いだ
00:03:13まっ敵 いいのか気にすんなどの道ゴブリー一匹程度じゃ死ねた額だしな
00:03:22初討伐の味は格別だ
00:03:25
00:03:28しかしこの子どこまでついてくるつもりだろう 家の人も心配するんじゃないのか
00:03:35ごちそうさまでした では今日はこれで家に帰らせていただこうと思うのですが
00:03:43よかったらしいでしょうか ノール先生
00:03:46もちろんだ今日は本当に助かった いい私でよろしければまた何かのお役に立って見せますので
00:03:55こんなところにいたのかいい お兄様
00:04:01ノール殿 急な話で済まないが
00:04:05明朝リーンと山岳地帯の街へと向かってくれないか
00:04:11俺が 馬車と護衛を一人つける
00:04:15悪いが今は詳細を伝えることはできないのだが協力してほしい なるほど荷物もしのようなものか
00:04:23旅費と報酬は十分に出す 頼む今頼れるのはあなたしかいないのだ
00:04:33今回はギルドを通していないのだ かなり良い条件で受けてやったから安心して長旅して来い
00:04:42とバスターに言われたが 今回俺がこの依頼を受けた本当の理由は
00:04:49馬車というものに乗ったことがないから乗ってみたかっただけ
00:05:05オートの近辺しか知らない俺にとってこれは最高の報酬だ 運が良ければ他の国へも行けるらしい
00:05:16いいん景色は見ないか ちょうど小麦の収穫時期だ
00:05:22言うだけなら見るんだなぁ
00:05:29これも普通の冒険者になって自力で旅をしてみたい 兄が無理を言ってしまって
00:05:38そんなことはない報酬ももらっているし リーにはゴブリン退治の借りもあるからな
00:05:47まず馬車でオートの北西 山岳地帯のトロスへ向かい
00:05:53そこにしばらく滞在してもらうことになる
00:05:58その後特に異変がなければさらに山を超え 隣国神聖ミスラー峡谷へ向かってほしい
00:06:09俺は本当にただついていくだけでいいのかああ 旅行のようなものだ
00:06:15何事もなければだが
00:06:21本当に何事もなければいいのですが
00:06:25ご心配なく そのために私がいます
00:06:29イネス
00:06:33私は王子から密命を受けている
00:06:38これからオートは かつて経験したことのない危機に陥る
00:06:43もしオート壊滅の方が届いたら その時は
00:06:49リーンを連れノール殿とともに神聖ミスラー峡谷へ亡命せよ
00:06:55リンネブルグ様にこのことは 言っていない
00:06:59言えばきっとあいつは残ると言い出すからな しかし有事の際に私がオートを離れるわけにはこれは最終用任務だ
00:07:09リーンのことはお前にしか任せられない 必ずあいつを安全な場所まで送り届けてくれ
00:07:17頼んだぞ
00:07:20承知しました
00:07:25
00:07:29ノールどの うん
00:07:32巻き込む形になってしまい本当に進まない 旅行ぐらいで大袈裟だなぁ
00:07:39それよりずいぶん顔色が悪いぞ 体調でも悪いのか少し考え事をしていただけだ
00:07:48あなたのことも私が責任を持って守る 心配しないでくれ
00:07:53いや特に心配はしていないぞ なるべく自分の身は自分で守るつもりだ
00:07:59逃げ足には自信がある その必要はない
00:08:05私には盾があるからな 立っ
00:08:10そういえば何も持っていないようだなぁ なくてもいいんだ私の場合は
00:08:17むしろない方がいろいろと都合がいい
00:08:22見てもらった方が早いか 真珠
00:08:28すごいなぁ
00:08:31これが君の立てかああ 何かあったらこの光の盾の後ろに身を隠してくれ
00:08:38大抵の武器や魔法は通さない そうだなぁ
00:08:43そうさせてもらおう リーンによれば練兵場で俺に訓練をつけてくれたあのやりの男
00:08:51確かギルー バルや
00:08:55アルマージロ彼は竜を一人で仕留められるほどの腕前だというが 彼女も彼に大人の強さだという
00:09:04ゴブリン一匹で宿泊している俺とは全く格が違うのだろう すごい才能だな
00:09:11本当に
00:09:15才能
00:09:19個人に引き取られてしばらく経った頃 私は自分が不思議な力を持っていることに気づいた
00:09:28イネシちゃん、なにそれ? きれいだね
00:09:34痛い!痛いよ!
00:09:37どうしたの?
00:09:39誰か、全員院長を呼んで
00:09:44あの子は、私が治療したので安心なさい
00:09:48さあ、例の力を見せてあげてください
00:09:59これは天から授かったギフトじゃな
00:10:03ギフト?
00:10:05それも史上稀に見るギフトじゃ
00:10:08何者をも切り裂く刃ともなれば、 全てを防ぎうる盾ともなる
00:10:15使い方次第では容易に国すら滅ぼしかねん
00:10:21イネス、つったか?
00:10:24大丈夫だ、これから使い方を覚えていけばいい
00:10:31お願いします
00:10:33私は純正、スタンダラグに引き取られ、 六星から力の使い方を学んでいた
00:10:41それでも、また誰かを傷つけてしまうかもしれない 恐怖は拭えなかった
00:10:48おのずと私は人から距離を置くようになり、 他人の言動に感情を揺さぶられることもなくなっていった
00:10:58そのはずなのに
00:11:00良ければ名を教えてもらえるだろうか
00:11:03ノールだ
00:11:05ノール?
00:11:07私はこの男の名を知っていた
00:11:18うっ!
00:11:23油断大敵だぞ
00:11:25育ての親であり、尊敬する師でもあるダンダルグ
00:11:29すまない、父さん
00:11:31その彼から、ごとあることを聞かされていたからだ
00:11:34別の魔獣の群れが迫っているとのことです
00:11:36霧がねぇ、なかなかタフな現場だぜ
00:11:40兵団にもさすがに疲労の色が
00:11:44こんな時あいつが、ノールがいてくれりゃな
00:11:49またその名を
00:11:51おっと、口がすべっちまった
00:11:53今のは忘れてくれ
00:11:55ノール、あの父が認めるほどの人物
00:12:00ここに私がいるのに
00:12:03自分の中に湧き上がる感情が、とても不思議だった
00:12:08私はまだ見ぬその男に、どうやら嫉妬しているようだった
00:12:17その男が目の前に現れてからは尚のこと
00:12:32いや、このような感情に心をざわつかせては
00:12:37私はクレース王国の盾
00:12:40今はリンネブルグ様を命をかけてお守りする
00:12:44それが私の使命
00:12:49なんだ
00:12:51麦畑に奇妙な跡がある
00:12:54まるで踏み鳴らされた道みたいだ
00:12:57ノール殿、どうかしたのか
00:12:59いや、畑の中で何かが動いているような
00:13:04止めてください
00:13:17アンカバー
00:13:34始まったか
00:13:36申し上げます
00:13:38王都各地に多数の魔物が出現
00:13:41戦士兵団が対処に当たっていますが、兵が足りない状況です
00:13:45直ちに待機中の剣士兵団を使い、道路を封鎖
00:13:49市民を退避させつつ、対処しろ
00:13:51それと、商会に当たっている恩光兵団と狩人兵団も
00:13:55可能な限り魔物の撃破に向かわせろ
00:13:58市民からは一人も犠牲者を出すな
00:14:00はっ
00:14:04出り出すな
00:14:06その言葉、忘れるでないぞ
00:14:11本当に脅し文句通りのことをしてくるのだな、あの男は
00:14:16恐らくまだ序の口です
00:14:18これで終わりだとは思いません
00:14:20だろうな
00:14:23六星は?
00:14:24全員出払っています
00:14:26各所に強力な魔物が発見され
00:14:29それぞれが対処せざるを得ない状況です
00:14:33ここは何としても支柱だ
00:14:35一匹たりとも通じな
00:15:04ササキ
00:15:11まんまと散らされた格好
00:15:14というわけか
00:15:15はい
00:15:17李音達は無事
00:15:18街まで辿り着けただろうか
00:15:27ちゃんと殺さなきゃ
00:15:29ちゃんと殺さなきゃ
00:15:31あった
00:15:45あれはまさか
00:15:46黒歯竜
00:15:47あんな凶悪な魔物が
00:15:49どうしてこんなところに
00:15:54待て あれは
00:16:01気づかれましたか
00:16:03あの少年は
00:16:05たまたまあそこにいたのではなく
00:16:07リンネブルグ様のアンカバーによって
00:16:09姿を現しました
00:16:11ここからは
00:16:13あなたの
00:16:15アンカバーに
00:16:17あなたの
00:16:19アンカバーに
00:16:21あなたの
00:16:23アンカバーに
00:16:25あなたの
00:16:27アンカバーに
00:16:29姿を現しました
00:16:31黒歯竜とともに
00:16:33ということは
00:16:35あの子は
00:16:37魔族
00:16:39聞いたことはあるだろう
00:16:41はい
00:16:43見た目は人と同じですが
00:16:45魔物と自在に心を通わせる
00:16:47特殊能力を持つという
00:16:49亜人族
00:16:53どちらかというと
00:16:55人間よりも魔物に近い
00:16:57存在だとされている
00:16:59200年前
00:17:01凶暴な魔物を操って
00:17:03神聖ミスラー峡谷を
00:17:05壊滅寸前まで追い込んだという記録もある
00:17:07そのために
00:17:09魔族は人間に狩り尽くされ
00:17:11絶滅したはずですが
00:17:15どうやらその末裔が
00:17:17まだ生き残っているらしい
00:17:19もしそうなら
00:17:21彼らは人間に対して
00:17:23とてつもない恨みを抱いているだろうな
00:17:27では龍は
00:17:29あの少年がここまで操って
00:17:31本来は沼地に生息する魔物です
00:17:33人里まで降りてくることは
00:17:35滅多にありません
00:17:37つまりあの少年は
00:17:39明確な意図を持って
00:17:41凶暴な魔物を王とまで
00:17:43連れて行こうとしていたのです
00:17:45おそらくアンカバーで
00:17:47姿を晒されたことに驚き
00:17:49コクシリュウの精神操作が
00:17:51解けてしまったのでしょう
00:17:53そんな相手を
00:17:55おそらく
00:18:01愚かだ
00:18:03あまりにも
00:18:09あの男は一体
00:18:11何を考えているのだ
00:18:17とにかく
00:18:19私たちも先生に加勢しましょう
00:18:21お待ちください
00:18:23ノール殿はもう
00:18:25助かりません
00:18:27このカエル
00:18:29それほど力もなければ
00:18:31動きも遅い
00:18:33ゴブリンの方がはるかに手強かった
00:18:35リンやイネスが来るまでしのげば
00:18:37なんとかなりそうだ
00:18:41今避けたら
00:18:43少年に当たってしまう
00:18:53先生
00:18:57あれがあの竜の
00:18:59本当の恐ろしさなのです
00:19:03毒だ
00:19:05それも猛毒
00:19:07めまいがする
00:19:09体が言うことを聞かない
00:19:11さっきイネスに
00:19:13何か言いかけていたが
00:19:15ただのカエルではなく
00:19:17毒ガエルだと言いたかったのか
00:19:23あらゆる生き物に
00:19:25黒き死をもたらす
00:19:27ゆえに黒死竜
00:19:33ノール先生
00:19:35行ってはなりません
00:19:37次はもっと大きな正気が来ます
00:19:39行かせてください
00:19:41なりません
00:19:43あなたをお守りするのが
00:19:45私の役目です
00:19:47ここでどうにか攻撃を耐え
00:19:49王女だけでも逃がすことができれば
00:19:51まだ正気の目はある
00:19:53ご理解ください
00:19:55国の存亡がかかっているのです
00:19:57でも
00:19:59いずれにせよ
00:20:01あの正気は一息吸っただけでも致命的
00:20:03油性精銀がここにいたとしても
00:20:05もう治癒は難しいでしょう
00:20:07そんな
00:20:13決まった
00:20:15早く私の後ろへ
00:20:17今はとにかく
00:20:19ご自身が生き残ることだけを
00:20:25切り替え
00:20:31地獄が間に合わない
00:20:37先生
00:20:39ノール殿
00:20:41すまない
00:20:43私とて一回の戦士
00:20:45純正ダンダラグに憧れてこの道を選んだ
00:20:47目の前に危機に瀕したものがあるなら守りたい
00:20:51だが今
00:20:57まさか
00:21:05あの状態で
00:21:07なお
00:21:09こんな時あいつが
00:21:11ノールがいてくれりゃ
00:21:13そういうことか
00:21:15愚かなどではない
00:21:17あれこそが
00:21:19私がずっと憧れ
00:21:21追い求めた姿
00:21:23己の命を犠牲にしてでも
00:21:25誰かを守りぬく
00:21:27誠の盾
00:21:29ただも
00:21:31あの男は
00:21:45この
00:21:59これなら
00:22:01やっぱり
00:22:03なんとかなりそうだな
00:22:15僕たちは
00:22:17呪われた子なのだそうだ
00:22:19生まれつき魔物を操る
00:22:21呪われた力を持っているから
00:22:33浅ましいガキどもが
00:22:35何を
00:22:37何を
00:22:39何を
00:22:41何を
00:22:43浅ましいガキどもが
00:22:45大昔は家畜を
00:22:47操るだけの能力だったのに
00:22:49誰かがそれを
00:22:51魔物に使い始め
00:22:53戦争に使ってたくさん殺してから
00:22:55意味嫌われる
00:22:57ようになったと聞いた
00:23:07汚い目で
00:23:09こっちを見るなって言ったら
00:23:13叩かれ
00:23:15蹴られ
00:23:17蹴り飛ばされるのは
00:23:19いつものことだった
00:23:23どうして
00:23:25僕を殴るの
00:23:37一度疑問を口にしたときは
00:23:39顔の形が変わるくらいに
00:23:41酷く殴られ
00:23:43ご飯も3日
00:23:45水だけになってしまった
00:23:51呪われた力の影響か
00:23:53目の前にいる相手の心が
00:23:55それとなく分かる
00:24:07相手の心が分かることが
00:24:09知られると
00:24:11より一層暴力を振るわれた
00:24:25でも
00:24:27どんな酷い目にあっても
00:24:29一度だってやり返すことはなかったし
00:24:31そう思ったことすらなかった
00:24:33自分が憎まれ
00:24:35罵られ
00:24:37自分のことすら嫌なのに
00:24:39それを他人に味わわせるなんて
00:24:41考えたくもなかった
00:24:43何より
00:24:45もう血が見たくなかった
00:24:49だけど
00:24:51お前がこいつを連れて行くことで
00:24:53とある国を助けることができる
00:24:57魔族が人の
00:24:59いや国の役に立つ
00:25:01こんなに誇らしいことがあるか
00:25:03僕が
00:25:05人の役に
00:25:07お前が言うことを聞きさえするや
00:25:09これからは理由なく
00:25:11殴ったりしない
00:25:13たらふくうまい虫を食わせてやる
00:25:15お前だけじゃなく
00:25:17ここにいる全員にだ
00:25:19約束する
00:25:21だが断るなら
00:25:23これまでと同じ
00:25:25いやこれまでより
00:25:27辛い日々が待ってる
00:25:31頭につけた魔道具の攻略で
00:25:33読めなかった
00:25:35でも
00:25:37男は約束だけを守ってきた
00:25:39だから
00:25:47あの人が
00:25:49約束してくれたから
00:25:51ちゃんと殺さなきゃ
00:25:53ちゃんと殺さなきゃ
00:25:59シールが
00:26:03精神操作が解けてる
00:26:13失敗した
00:26:15どうしよう
00:26:17僕のせいで
00:26:19みんながまたひどい
00:26:21ごめんなさい
00:26:25でも死ねるんだ
00:26:27これで
00:26:29誰の
00:26:31誰かを傷つけずに
00:26:33ここで死ねて
00:26:35本当によかった
00:26:37もしも
00:26:39死んで生まれ変われるとしたら
00:26:41次はあまり
00:26:43ひどく殴られませんように
00:26:45少しくらい
00:26:47誰かの役に立てますように
00:26:51それから
00:26:53おいしいご飯というものを
00:26:55一度でいいから
00:26:57食べられますように
00:26:59どうしてこれ
00:27:01どうしてこの人が
00:27:03僕を守ってくれるの
00:27:07いけない
00:27:13
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00:27:41
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00:27:45仕事の
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00:28:47
00:28:49
00:28:51乾燥させて
00:28:53こっちは塩漬け
00:28:55残りを
00:28:57とりあえず鍋に入れてみるか
00:29:03んん美味しい
00:29:06万が一食べられないものが混ざっていても
00:29:09少しお腹が痛くなる程度だろうと思っていた
00:29:16もう毒だった
00:29:21
00:29:23ぐぅ
00:29:25だめだ
00:29:27ロヒール
00:29:43これだ
00:29:45流滅だけ
00:29:47かさも
00:29:49母さんも…絶対に食べちゃいけないって言ってた…
00:29:55日課はやらなきゃ!
00:30:09ロヒール…
00:30:16痛くない?治ってる?
00:30:19あら減った…
00:30:25流滅だけ…気をつけな
00:30:32ポイズンスパイク…確か特徴は…
00:30:38猛毒だった
00:30:43あれ?なんともない
00:30:50毒が大丈夫ならいけるかも
00:30:59なんだこれ!とんでもなく美味しい!
00:31:07昨日より毒の周りが遅い
00:31:10耐性がついたんだ
00:31:12すごい!もしかしたら新しいスキルを覚えるきっかけになるかも
00:31:17それから俺は毒を持つ生物を好んで食べるようになった
00:31:25たまに倒れた
00:31:27結局スキルは覚えられなかったが
00:31:31軽く血を吐く程度なら気にせず食べられるようになった
00:31:36にしても毒のある生き物がこんなに美味しいなんて
00:31:40これは発見だ!
00:31:41ってことは多分…
00:31:44こいつも美味い
00:31:46先生!
00:31:50最初は下毒が間に合わずに多少血が吹き出たが
00:31:55この程度なら経験上問題ない
00:31:58あの子は無事か
00:32:00ローヒールの無毒が間に合っているようだ
00:32:04パリー!パリー!パリー!
00:32:07パリー!パリー!パリー!
00:32:10すごい
00:32:16こんなに恐ろしい者はたった一人だ
00:32:21パリー!
00:32:33デカい
00:32:34おそらくこれが
00:32:36このカエルの精神をとした一撃
00:32:39だが
00:32:43パリー!
00:33:05ひどいなこれは
00:33:10街の外にこんなにデカくて危険なカエルがいるとはな
00:33:15にしてもこの毒ガエル相当美味いかもしれないぞ
00:33:19大丈夫か?
00:33:24いや顔色が少し悪いな
00:33:28後でリーンに見てもらおう
00:33:34本当に危ないところだったな
00:33:37一人でここまで来たのか?
00:33:39えっとその違うんだ
00:33:43あれは僕が連れてきたんだ
00:33:46約束したから街まで連れてくって
00:33:50街まで約束?
00:33:53あんな毒ガエルをわざわざ街に届けようとしていたのか
00:33:57まさか
00:33:59いや相当違う
00:34:01やはりあのカエルは
00:34:03食材だったのか
00:34:05いや確かに
00:34:07あれだけの量の肉を新鮮な状態で輸送するなら
00:34:10生きたままが一番いい
00:34:12最初にシールを使って隠れていたのは
00:34:15周囲の安全や盗難を考慮してのことだろう
00:34:18あの毒をうまく処理する技術も
00:34:21大きな街であれば持っていてもおかしくはない
00:34:24もしかするとこの子が大事に育てていた一匹の可能性だってある
00:34:28元気に育つんだぞ
00:34:31よしよしよしよしよし
00:34:33よしよしよし
00:34:35街に収めるはずの大事な商品を台無しにしてしまった
00:34:39すまない
00:34:41大事な届け物をこんなことに
00:34:43弁償する
00:34:45あまり金は持っていないから
00:34:47時間はかかってしまうと思うが
00:34:49いやあの弁償とかはしなくても
00:34:52だが
00:34:54本当に大丈夫だから
00:34:55よかったのか
00:34:57あれを破裂させてしまったの
00:35:02そうか
00:35:04しかしここまでどうやってあんな凶暴な生き物を連れてきたんだ
00:35:09引っ張ってきたというわけでもないだろうし
00:35:12ぼくは魔物を操れるんだ
00:35:16だからそれを使ってここまで
00:35:19魔物を操れるだと
00:35:22こんな小さい子が
00:35:25あんな巨大なカエルを操れるものなのか
00:35:29すごいスキルだな
00:35:31世の中にはそういうのもあるのか
00:35:34スキル?
00:35:36違うのか
00:35:39ぼくは生まれつき
00:35:41そういう力があるんだ
00:35:43生まれつき
00:35:45生まれつきでそんなことができるのか
00:35:48すごいな
00:35:50そんなもの本当に天から与えられた才能としか言いようがない
00:35:56ぼくは
00:36:00魔族で
00:36:02魔族?
00:36:05魔族はみんなそういうことができて
00:36:09つまりその魔族というのは
00:36:12そういう能力を持った部族で
00:36:14そこでは普通のことなんだな
00:36:18俺にもそんな能力があったらと何度思ったことか
00:36:23動物たちに畑仕事を手伝ってもらったり
00:36:27鳥を使えるなら手紙の配達なんてのもいい
00:36:33夜でも夜県に襲われる心配もない
00:36:36本当にすごいな
00:36:38あ、あの、あなたはぼくが
00:36:42魔族が怖くないの
00:36:44ぼくのことが嫌いじゃないの
00:36:47どういう意味だ
00:36:49この力を怖がる人も嫌がる人もいるから
00:36:54世の中にはそういう人間もいるのか
00:36:57だがそんなに気にすることもないと思うぞ
00:37:01誰が何と言おうとそれはとても役に立つ能力だ
00:37:06役に立つ
00:37:08このぼくが
00:37:11当たり前だろうそれだけすごい才能があるんだ
00:37:14いらないなら俺が欲しいくらいだぞ
00:37:19本当にぼくでも
00:37:23誰かに必要とされることなんてあるのかな
00:37:31俺と違い
00:37:33羨ましいほどの才能に恵まれているのに
00:37:36なぜこんなにも自分を過小評価しているんだ
00:37:40あなたは
00:37:42あなたは
00:37:44あなたは
00:37:45なぜこんなにも自分を過小評価しているんだ
00:37:49今はそういう状況じゃないのかもしれないが
00:37:52この子ならきっとすぐに
00:38:00当然だ
00:38:02俺なんかよりずっと
00:38:04お前が望めばいくらでもな
00:38:09先生
00:38:12大丈夫ですか
00:38:13ああ問題ない
00:38:15すぐに手当てを
00:38:17いや本当に大丈夫だ
00:38:19血ももう止まってる
00:38:21自慢じゃないが毒には強いからな
00:38:24そんなわけが
00:38:26あれは知事性の猛毒どころじゃない
00:38:29あれは間違いなく正気だった
00:38:32大地さえ蝕む究極の毒
00:38:35あの直撃を受けて平然としていられるはずが
00:38:40いえ一つだけ可能性がある
00:38:43正気
00:38:45油性のセイン先生が以前見せてくれた
00:38:48それは聖者のように
00:38:50研ぎ澄まされた体と心から生み出され
00:38:53触れたものすべてを浄化し
00:38:55どんな傷も癒す
00:38:57蒸気を逸した修行の末にたどり着く極地
00:39:02あのセイン先生ですら
00:39:04四十年の年月を費やしたというのに
00:39:06ノール先生はこの若さで
00:39:08そうだリン
00:39:10俺よりもこの子を見てくれ
00:39:11大丈夫僕も何ともないから
00:39:17蒼白の肌
00:39:19銀の混じった薄青の髪
00:39:22そして吸い込まれそうな深い闇色の瞳
00:39:26やはり
00:39:28魔族の子ですか
00:39:30ああ魔族だ
00:39:32よく分かったな
00:39:34それをご存知の上で先生はその子を
00:39:37そのどうされるおつもりですか
00:39:39できれば馬車に乗せてやりたいんだが
00:39:42ノール殿それは
00:39:44ダメか
00:39:46コホックの国で討伐が推奨されている危険種族を
00:39:50先生は本当によろしいのですか
00:39:53その子は魔族で
00:39:55連れていた魔物の案内事態を
00:39:57確かに小麦畑が荒れてしまったのは残念だが
00:40:00あの毒ガエルを街に連れていく仕事を
00:40:03台無しにしてしまったしな
00:40:05毒ガエルとは黒死竜のことか
00:40:07黒死竜
00:40:09街まで
00:40:11やはり危険すぎる
00:40:13いくら子供とはいえ
00:40:15そういえば運ぶ約束をしたと言っていたが
00:40:18誰に頼まれたんだ
00:40:21知らないんだ
00:40:23教えてもらってないから
00:40:25隠すと君のためにもならない
00:40:28正直に言ってくれると助かるのだが
00:40:31本当に分からないんだ
00:40:33僕らは
00:40:35そういう風に育てられたから
00:40:36この怯えたような目つきや態度
00:40:39間違いない
00:40:41この子は奴隷だ
00:40:43クレイソー国で奴隷は禁じられているが
00:40:46他の国は違う
00:40:48この子はおそらく
00:40:50その身分を利用された少年兵
00:40:52帰る家はあるのか
00:40:55その途中まで目隠しされてたし
00:40:58僕がいた街がどのあたりにあるかも
00:41:01知らない
00:41:03そういうわけだが
00:41:04どうだろう
00:41:06できれば近くの街までは送ってやりたい
00:41:10私は何を見ていた
00:41:13風説に惑わされず
00:41:15まず己の目を信じろ
00:41:17よく知事にそう悟されていたというのに
00:41:21少年にただ怯え
00:41:23邪悪な種族としか私の目には映っていなかった
00:41:27行き場をなくした痩せた少年の姿など
00:41:30私は最初から見ていなかった
00:41:31自分の器の小ささに恥じるばかりだ
00:41:35そういえば名前は
00:41:37ロロ
00:41:39ロロか
00:41:41いい名前だ
00:41:43短くて覚えやすい
00:41:45イネス
00:41:47私からもお願いします
00:41:49この子
00:41:51ロロを乗せてあげられませんか
00:41:53リンネブルグ様
00:41:55お気持ちはわかります
00:41:57ですが
00:41:59乗る場所がないなら俺が降りるぞ
00:42:01馬車の問題ではない
00:42:03私たちが向かっている神聖ミスラ峡谷に
00:42:06魔族の立ち入りは許されていない
00:42:08一緒に連れて行くのは難しいだろう
00:42:11同じく途中の街に置いていったとしても
00:42:14この少年が一人で生きていくのは難しいはずだ
00:42:17わかっている
00:42:19彼を連れて行けば
00:42:21私たちもミスラ峡谷の敵として攻撃されるかもしれない
00:42:25それでも私は
00:42:27おかしいなあ
00:42:31そいつ
00:42:33もうとっくに死んでる頃だと思ってたんだがなあ
00:42:47おかしいなあ
00:42:56そいつ
00:42:58おかしいなあ
00:43:00そいつ
00:43:02もうとっくに死んでる頃だと思ってたんだがなあ
00:43:11あれが例の運び荷だったなんて言うんじゃねえだろうなあ
00:43:15もしかして
00:43:17荷運びの依頼主か
00:43:19いや 俺はただの雇われだ
00:43:22まさかお前がそれをやったのか
00:43:25確かに俺がやった
00:43:27大事な荷物とは知らずに
00:43:29知らない
00:43:31なんで俺に謝るんだ
00:43:33どこの誰が運び荷を台無しにしようが知ったことじゃねえ
00:43:38俺が用をあんのはそっちだけだ
00:43:43俺はそいつを持って帰るために来たんだ
00:43:47ということは
00:43:49ロロを迎えに来てくれたのか
00:43:52まあそうだな
00:43:54金になるからなあ
00:43:56ハリー
00:44:01いきなり何をしてるんだ
00:44:04お前 邪魔だなあ
00:44:09なあ それこっちに渡してくれねえかなあ
00:44:13ロロのことを言っているのか
00:44:16名前は知らねえ
00:44:18お前の後ろのそれだよ
00:44:20金になるんだよなあ
00:44:22そいつの死体
00:44:26死体と言ったなあ
00:44:28どういうことだ
00:44:30別に生きたまま持って帰ってクライアントに殺させてもいいんだが
00:44:34手間だろ
00:44:36職業上の気遣いってやつだなあ
00:44:39言っている意味がさっぱりわからないんだが
00:44:42わからなくていいんだよなあ
00:44:47ハリー
00:44:52何が起こっているの
00:44:54あの謎の男も先生も
00:44:56早すぎて何も見えない
00:44:58ギンネブルグ様
00:45:00決して私のそばを離れぬよう
00:45:02お前 やっぱちょっとおかしいなあ
00:45:07ハリー
00:45:18邪魔だなあ お前
00:45:22ひとまずお前の首から落としておくかなあ
00:45:31ハリー
00:45:47信じられない
00:45:49あんな単刀の一撃が
00:45:52とてつもなく重い
00:45:54前に戦った牛と同等
00:45:56いや それ以上の重さがある
00:46:03おかしいなあ
00:46:09ハリー
00:46:13まずい カメ伏せがすでにいっぱいだ
00:46:17ロロを守りながらでは
00:46:19いずれこっちが力尽きてしまう
00:46:21お前 なんで死んでないんだ
00:46:27凄まじい衝撃波
00:46:29これでは近づくことすら
00:46:34イヌス
00:46:36危険なのでもう少し下がっていてください
00:46:38不容易に近づくと巻き込まれます
00:46:41あの異様な風貌
00:46:43間違いありません
00:46:44あれは死人
00:46:46死人
00:46:48元Sランク冒険者
00:46:50死人のザ・ドゥ
00:46:52死人のザ・ドゥ
00:46:59それでいいじゃろ
00:47:01失礼します
00:47:03イヌスか
00:47:05警備隊の手伝いじゃなかったのか
00:47:07その最中にこんなものを見つけた
00:47:09未解決案件の資料です
00:47:11討伐対象は
00:47:12死亡となっていますが
00:47:14なぜまだ継続中の扱いに
00:47:16ああ
00:47:18そいつのことはもういいんだ
00:47:20表向きはもう死んだことになっている
00:47:22表向き
00:47:24死人のザ・ドゥ
00:47:26若くしてSランク冒険者となり
00:47:28そのまま同ランクの討伐対象となった男だ
00:47:31人間が
00:47:33Sランクの討伐対象
00:47:35面白そうだな
00:47:37そんな奴がいるなら
00:47:39俺が討伐に行ってやるよ
00:47:40駄目だ
00:47:42あの男だけは相手にするな
00:47:44ええ
00:47:46その方が賢明ね
00:47:48師匠たちがビビるぐらいなのかよ
00:47:50はい
00:47:52ちょっと見せてくれよ
00:47:54断る
00:47:56というより
00:47:58ザ・ドゥは相手が悪すぎるわ
00:48:00無駄に死人を増やしたくないってだけ
00:48:02そうだな
00:48:04今から我々が奴の討伐に向かうメリットが見当たらない
00:48:06知りたいか
00:48:08ああ
00:48:11あやつは若くして
00:48:13いにしえの
00:48:15ドワーフの錬金術を極め
00:48:17若干13歳で
00:48:19ドラゴンスレイヤーの異名を手にするまでになった
00:48:2213歳で
00:48:24俺より早いのかよ
00:48:26その後も実力を認められ
00:48:28名声は異国の地まで広がり
00:48:31冒険者の中でも最高の頂きまで上り詰めた
00:48:36何だよ
00:48:37何書いたような英雄譚のヒーロー様じゃねえか
00:48:40そんな人物がなぜ討伐対象に
00:48:43奴はあり余る才能と技術を必ずしも正しいことには使わなかった
00:48:49そこに書いてある通りだ
00:48:52サレンサ貿易省一家
00:48:5536人残殺
00:48:57一般人をやっちまったのかよ
00:49:00ギルド協会でも
00:49:02彼の冒険者資格を剥奪すべきだとする意見がありました
00:49:05がギルドに対する貢献度の高さもまた事実
00:49:10災害級の魔獣を一人で倒したこともあったからな
00:49:14結局ザドゥの処遇については意見が割れたまま
00:49:18その件はうやむやになりました
00:49:21あの男はありとあらゆる依頼に分け隔てなく応じる
00:49:26それが金になるのならな
00:49:29奴にとっては倫理も常識も国家の歴史すらも何の意味もなさなかった
00:49:36その最たるものが
00:49:38国を一つ滅ぼした
00:49:48ザドゥは依頼者の望み通り
00:49:51たった一人で一国の軍隊を壊滅させその王族を皆殺しにした
00:49:58まるでゴブリンの巣を潰すかのように
00:50:02人々は気づいたのだ
00:50:05あの男には善悪の概念というものがまるでないことな
00:50:12ザドゥにかけられた莫大な懸賞金目当てに
00:50:15数多の冒険者が挑みましたが
00:50:18結果は死体の山と賞金額が積み上がるだけでした
00:50:22ギルドはこれ以上無駄な犠牲者を出さないためにも
00:50:25無事討伐されたと公表したのです
00:50:28だから死人のザドゥ
00:50:31ああクソ今ので俺のコレクションがほとんどなくなっちまったな
00:50:36壊してしまったのは悪かったが
00:50:39いきなり襲ってくる方が悪いと思うぞ
00:50:42いや別にそこは責めてねえよ
00:50:45にしてもミスリールはともかく
00:50:48オリハルコンとドラゴンタスクなんて普通壊れるもんじゃねえんだけどな
00:50:53そうなのか弁償しようか
00:50:56やっぱりお前ちょっとおかしいな
00:51:00いやもっとおかしいのはその剣か
00:51:04変な奴が変な剣使ってるな
00:51:08まあいい
00:51:10今日はおとなしく
00:51:14こっちでやるか
00:51:23あれは
00:51:25たった一本でも数十の鉄剣を叩き割り
00:51:30瞬く間に数百の命を奪うという
00:51:34彼自らの手で錬成される凶器
00:51:37シルバークロス
00:51:42こっちはいくら壊しても気にすんな
00:51:46好きなだけ錬成できるんでな
00:51:52バリー
00:51:55ノール先生
00:51:57やはり全て裁くのは無理か
00:52:00バリー
00:52:04まずい
00:52:05シルバークロスの量が多すぎる
00:52:07このままではいずれ二人とも
00:52:10私が仮製するしか
00:52:14やっぱり
00:52:16やっぱり
00:52:18やっぱり
00:52:19私が仮製するしか
00:52:22落ち着け
00:52:24私の使命は
00:52:26リンネブルグ様を無事亡命させること
00:52:29冷静に優先順位を見極めなければならない
00:52:33私が今取るべき行動は
00:52:38リンネブルグ様
00:52:41私単独での仮製の許可を頂けないでしょうか
00:52:45もういっちょ
00:52:47バリー
00:52:48バリー
00:52:50あれは弾くのが精一杯
00:52:52いや
00:52:53もう間に合わない
00:52:55ディバインシールド
00:52:58よし
00:52:59バリー
00:53:07私の役目は
00:53:09リンネブルグ様を何としても守りきること
00:53:13だからこそ
00:53:14私はこの男を
00:53:16死なせてはならない
00:53:18すまない
00:53:19遅くなった
00:53:21イネス
00:53:22助かった
00:53:25ディバインシールド
00:53:30あの光の盾は
00:53:31まるで剣のように
00:53:33だが
00:53:34あの男には当たる気配すらない
00:53:36金色の刃も
00:53:37イネスの攻撃をほぼすり抜けてしまっている
00:53:40ノール殿
00:53:42このままでは
00:53:43状況は変わらないだろう
00:53:45一旦私は防御に専念する
00:53:47すまないが
00:53:48そちらでどうにかできないか
00:53:51一文のように
00:53:52縦横無尽に飛び回る刃の群
00:53:56昔これより早い鳥を落としたことはあるか
00:54:02あのカエルの群が
00:54:04どこから来たのか
00:54:06
00:54:08あのカエルの牙
00:54:10これなら
00:54:11イネス
00:54:12できるか
00:54:16ああ
00:54:17合図したら
00:54:18俺の前の盾だけ解除してくれ
00:54:21本当に大丈夫なのか
00:54:23多分
00:54:24なんとかなるだろう
00:54:26身体強化
00:54:28今だ
00:54:32投石
00:54:36シルバークロスが砕け散っていく
00:54:39コクシリュウの爪や牙を砕いて投げたというのか
00:54:44弾切れの心配はなさそうだし
00:54:46どんどん投げるぞ
00:54:47分かった
00:54:50投石
00:54:55ノール先生
00:54:57かなり落としたな
00:54:58あと少し
00:54:59投石
00:55:04パリー
00:55:12危ないな
00:55:13急で驚いたぞ
00:55:15こっちのセリフだな
00:55:17なんで今のを受けられるんだ
00:55:22それに
00:55:24一応こいつはアダマンタイトなんだが
00:55:26なんでこっちが折れる
00:55:28壊したのは悪かったが
00:55:30急に襲いかかってくるからだぞ
00:55:32だから別に責めてねえ
00:55:35でも失った分稼がねえとな
00:55:38パリー
00:55:40頼むから不意打ちはやめてくれないか
00:55:44やっぱりその件が変なんだな
00:55:47いやーどっちもおかしいな
00:55:49そもそもなんで俺の攻撃を見てから振って当てられるんだ
00:55:54まあなんとか
00:55:55なんとかでその話じゃねえ気がするんだがな
00:56:00まだやるのか
00:56:02いやミスリルもこれだけ派手に散ったら回収はめんどくせえし
00:56:07今日はもう店じまいだな
00:56:10じゃあもう帰ってくれるんだな
00:56:13ああこれから王都で派手な祭りがあるらしいが
00:56:17そっちも断念した方が良さそうだな
00:56:20王都で祭りとは何の話だ
00:56:22俺も詳しくは聞かされてねえが盛大らしいぜ
00:56:27さてもう十分楽しんだし大人しく帰るかな
00:56:32じゃあな変なやつ
00:56:35ああまたな
00:56:39お前やっぱりちょっとおかしいんじゃないか
00:56:43そうかそんなことはないと思うが
00:56:47今まで何人も頭のおかしい奴を見てきた
00:56:50その中でもお前はとびっきりいかれてるな
00:56:54命拾いしたな魔族
00:56:57お前を持って帰ればいい金になったのに
00:57:01もったいねえな
00:57:05俺の針
00:57:07いい加減にしてくれないか
00:57:10こんなのがいたんじゃ仕方ないもんな
00:57:15王都で盛大な祭りあの男がそう言ったのですか
00:57:19ええ
00:57:21二人とも気になるのかその祭りというのが
00:57:25気になります何が起きるのか
00:57:28そうかそれなら何が起きるのか
00:57:31お前が言ってくれ
00:57:33お前が言ってくれ
00:57:35お前が言ってくれ
00:57:37お前が言ってくれ
00:57:40お前が言ってくれ
00:57:42お前が言ってくれ
00:57:44一層戻るというのはどうだ
00:57:47まだそんなに距離は離れていないだろう
00:57:50それにロロをミスラに送るのはダメでも
00:57:53王都なら問題は少ないだろう
00:57:55だがノール殿それは
00:57:57ダメだ
00:58:00どうした寒いのかロロ
00:58:03顔色が悪いぞ
00:58:05あなたたち王都から来た人なの
00:58:08一緒に行くのはダメらしいし
00:58:11一旦戻るのも一安かと思ったんだが
00:58:14嫌か
00:58:16違う違うんだ
00:58:18ダメだ戻ったらダメなんだよ
00:58:22どういうことですか
00:58:24聞いたんだ
00:58:26一番大きな奴が王都に行くって
00:58:29そうなればあの街は全て終わりだって
00:58:33そう話しているのを聞いたんだ
00:58:36コクシリュウとは比べ物にならない
00:58:38見せ物になるって
00:58:42何のことだそれは
00:58:44
00:58:49イネスすぐに王都へ帰りましょう
00:58:52思ったよりも逼迫した状況のようです
00:58:55先生よろしいでしょうか
00:58:57ああもちろんだ
00:58:59お待ちください
00:59:01同意はできかねます
00:59:03私はレイン様から
00:59:05知っています
00:59:07もし王都に何かあれば
00:59:08私を連れてミスラへ逃げろと
00:59:11お兄様にそう言われていたのでしょう
00:59:13なぜそれは
00:59:15妹ですから
00:59:17お兄様の考えそうなことぐらい分かります
00:59:20でも私だけ逃げ合わせて何になるのでしょう
00:59:24今すぐ戻って伝えるべきです
00:59:26王都に危機が迫っていることを
00:59:28ですが
00:59:29あなたも
00:59:30故郷を失った魔族の天末を知っているでしょう
00:59:35今逃げられたとしても
00:59:37きっと彼らと同じ運命を辿るだけ
00:59:43分かりました
00:59:46王都へ戻りましょう
00:59:48ですがリンネブルグ様
00:59:50決して私の側を離れないようにしてください
00:59:53ありがとう
00:59:54イネス
00:59:56ロロ
00:59:57お前はどうする
00:59:59もし一緒に行くのが嫌なら
01:00:01ここで別れた方がいいらしいが
01:00:05僕も行くよ
01:00:09何もできないかもしれないけど
01:00:11それをやっているのはきっと僕の仲間だから
01:00:15そうなのか
01:00:17魔族ってのも色々と大変なんだな
01:00:24きっと先生は
01:00:26この少年の老いたちに心を痛めていらっしゃるのだ
01:00:30なんて器の大きな方
01:00:33それに比べて私は
01:00:37一度
01:00:39食べてみたかったな
01:00:42毒ガエル
01:00:49正直不安がないと言えば嘘になる
01:00:53でもあの黒死竜を
01:00:55そして伝説とまで言われる
01:00:57死人のザドゥーを退けたノール先生がいれば
01:01:00あるいは
01:01:01ノロ見てくれ
01:01:03あそこに野生の馬がいるぞ
01:01:08そうクレイス王国の王女としての役目は
01:01:11逃げ出すことではない
01:01:13私は彼を
01:01:15まるで英雄譚からそのまま飛び出してきてしまったようなこの人を
01:01:19王都に送り届けなければいけないのだ
01:01:22たとえこの命に変えてでも
01:01:26スキネスできるだけ急いでください
01:01:28はい
01:01:41報告します
01:01:43旧市街の市民もほぼ全員
01:01:45避難先の広場への移動が完了しました
01:01:47分かった
01:01:49陸生の奮闘もあり
01:01:51敵の奇襲はどうにか防ぎ切ったと思われます
01:01:54ああ
01:01:55だがまだ次があるはずだ
01:01:57隠密兵団が血まなこになって索敵を行ってますが
01:02:00そういった気配は
01:02:02いややるなら今だ
01:02:04こちらの戦力が分散
01:02:06消耗したタイミングを見計らい
01:02:08次なる大きな波を仕掛けてくるはずだ
01:02:11レイン様
01:02:13問題は
01:02:15その何かが一向に見えないということだ
01:02:18どこだ
01:02:20北か
01:02:22南か
01:02:24それとも
01:02:26狩人兵団によれば
01:02:28飛行型の魔獣の類は確認されていないようですが
01:02:37なんだあれは
01:02:40まさか
01:02:42雲よりさらに上なのか
01:02:48アンカバ
01:03:01そんな
01:03:03そんなはずは
01:03:10まさか
01:03:12黒竜
01:03:14いや違う
01:03:16あの手立ち甲斐の大きさ
01:03:18あれは
01:03:20厄災の
01:03:22魔竜
01:03:33龍殺し
01:03:35ああ
01:03:36人に悪さをする悪い竜を
01:03:39悪竜って言ってな
01:03:41うん
01:03:43この冒険者は
01:03:45その首を切り落として退治した
01:03:47鱗も爪も牙も骨も
01:03:50みんな良質な武具や薬の材料になって
01:03:54土地に富をもたらしたんだ
01:03:58だから
01:04:00人はその冒険者を
01:04:02龍殺しの英雄と呼んだんだ
01:04:04俺もなりたい
01:04:06龍殺しの英雄
01:04:08簡単じゃないぞ
01:04:10龍の中には
01:04:12数千年も生きてるような
01:04:14ものすごく強いのもいる
01:04:16その身を動かせば大地が揺れ
01:04:18王を振れば山が崩れる
01:04:21この大陸は昔
01:04:23龍が暴れて滅びかけたことだってあるんだ
01:04:26お前なんかすぐ食べられちゃうぞ
01:04:34なんだ
01:04:36どうしたの
01:04:38何かあるような気がするんだ
01:04:43何も見えませんが
01:04:46見えないか
01:04:48あそこだ
01:04:52あれは
01:04:54厄災の魔竜
01:04:57ありえない
01:04:59広告はあれが
01:05:01龍の中にある
01:05:03お前は
01:05:05お前は
01:05:07お前は
01:05:09お前は
01:05:11お前は
01:05:13お前は
01:05:15お前は
01:05:17お前は
01:05:19お前は
01:05:21お前は
01:05:23お前は
01:05:24広告は
01:05:26あれがどういうものか分かっているのか
01:05:28記録によれば
01:05:30最後に眠りについてから
01:05:32まだ150年
01:05:34今は休眠期のはずですが
01:05:36馬鹿な目覚めさせたのか
01:05:38あんなものを
01:05:40人同士の争いに利用するなど
01:05:55今すぐ
01:05:57避難地域に集めている人間をすべて
01:05:59王土の外に退避させろ
01:06:01すべてだ
01:06:03留まろうとする者があっても連れ出せ
01:06:05荷物にしがみつく者は引き剥がせ
01:06:08一人も王土の中に残すな
01:06:19各避難経路を阻むように
01:06:22また魔力反応
01:06:24六星の合流は
01:06:26絶望的
01:06:39邪魔者どもが
01:06:49陛下
01:06:51外に退避を
01:06:52あんなのが来たら
01:06:54ひとたまりもありません
01:06:56お前たちは民を守れ
01:06:58平民を外に導くのが
01:07:00お前たちの仕事だ
01:07:02俺には
01:07:04俺の仕事が残っている
01:07:11あの竜にかかれば
01:07:13周辺地域の壊滅は
01:07:15確定的です
01:07:17今頃は
01:07:19避難が進んでいるはず
01:07:20だとすれば
01:07:22父はきっと
01:07:24自ら盾になる道を選ぶでしょう
01:07:26ですが
01:07:28ええ
01:07:30いくら父でも
01:07:32あんな者を相手にできるはずが
01:07:36逃げてください
01:07:38お父様
01:07:42竜か
01:07:45あんなに大きいのか
01:07:47実物は初めて見たな
01:07:50初めて
01:07:52黒死竜も竜なんだけど
01:07:55街には
01:07:57リンのお兄さんもお父さんも
01:07:59まだいるんじゃないのか
01:08:01ええ
01:08:03確実に残っていると思います
01:08:05でも
01:08:07もう間に合わないでしょう
01:08:09いや
01:08:10なんとか間に合うんじゃないか
01:08:12走れば
01:08:14走る
01:08:16この距離をですか
01:08:18ああ
01:08:19リン大使の時のあれをやれば
01:08:21行けそうな気もしたんだが
01:08:23ウィンドブラストのことですか
01:08:25確かにやろうと思えばできますが
01:08:28きっとかなりの衝撃が
01:08:31この剣越しなら問題ない
01:08:34あの街にも
01:08:36リンのお父さんにも世話になっているし
01:08:39少しは役に立ちたいんだ
01:08:41連れて一緒に逃げるぐらいなら
01:08:44俺にもできるかもしれないからな
01:08:47そう
01:08:49ですね
01:08:55間に合わないなんて
01:08:57何を言ってるんだ
01:08:59先生が間に合うと言っている
01:09:02ウィンドブラストは通常
01:09:04人に向かって放つものではない
01:09:07けれどこの人は
01:09:09私の狭い常識で
01:09:11測ってよい人ではないんだ
01:09:13躊躇はいらない
01:09:15そういうことですね
01:09:17えっ
01:09:19美しい
01:09:23貴様の小さな国など
01:09:25力でひねり潰すことは絶やすい
01:09:28何と言われようと
01:09:31帰らずの迷宮を渡すことはできんが
01:09:34貴様らが無駄に腐らせているその力
01:09:37我が皇国の栄知があれば
01:09:39この世を制するほどの武力となり得る
01:09:42というのだ
01:09:45手に余る力はあえて使わないことも
01:09:46て使わないことも一つの通りの脇前方ではないのか だから貴様はいつまでも小国の王に留まっている
01:09:57貴様は元来 王の器にあらず
01:10:03無休が手に入れば 他はどうなってもよいか
01:10:21侮っていた ここまで強引に力に物を言わせようとはな
01:10:27交渉を誤ったのは私の失策
01:10:33お父様
01:10:44こんな時に一刻の長が娘の心配が 呆れたものだ
01:11:02王の器にあらずか その通りだな やはり俺はこちらの方が性にあっている
01:11:12この愚かな王に従ってくれていた国民に 本当に申し訳なく思う
01:11:19罪滅ぼしとまではいかんが せめてあれの片目ぐらいはいただいていこう
01:11:28ディバインシールド
01:11:34ノール殿はこの筒の先に立ってくれ
01:11:47マジックバリア リフレクト
01:11:51マジックリフレクト エーハンス
01:11:55これ
01:11:58前と違うような気がする
01:12:03では行きます 衝撃は以前と比べ物になりませんが
01:12:08ご容赦を
01:12:11マルチキャスト
01:12:14これが今の私の最大限
01:12:1760エーション ウィンドブラスター!
01:12:29先生…
01:12:31ご不運を…
01:12:47何?!
01:12:53あれは…
01:12:55数百年前…
01:12:57この大陸を焼き尽くした…
01:12:59魔竜のブレス!
01:13:08一死報いることすら許されんか
01:13:14だが最後ぐらい
01:13:15役目に忠実であらねばな
01:13:19来い!
01:13:21魔竜!
01:13:23人の意地を思い知らせてやる!
01:13:29爆裂の魔剣
01:13:31全ての魔力を込めて挑む
01:13:34覚悟の一撃
01:13:38命を砕くか…
01:13:45来い!
01:14:16なぜだ?
01:14:18なぜ我が身は土埃にまみれている?
01:14:25これか…
01:14:27この小さき者が
01:14:30我が身の邪魔をしたのか
01:14:33強き者が弱き者を支配したのか
01:14:37それがこの世の絶対のことわり
01:14:41そのことわりに背くなど
01:14:44許されねえ
01:14:46火力が上がらなければ
01:14:49その後の
01:14:52大統領の
01:14:54戦いを
01:14:57亡くなっていただく
01:15:12ここは
01:15:13me
01:15:24死ぬかと思った
01:15:27とくじゅうえいしょん
01:15:43しんたいきょうか
01:15:50あぶないところだった
01:15:54ちょうえき
01:16:08りゅう
01:16:10さっきまであんなに遠くにいたのに
01:16:13いや、このままじゃ
01:16:16ぶつかる
01:16:20マリー
01:16:24なんとか死なずに済んだ
01:16:27リーンにはもう二度とやらないと言っておこう
01:16:31しかし
01:16:33案外簡単に受け流せたな
01:16:37リュウのデカさには驚いたが
01:16:40リーンの魔法の衝撃がすごすぎて
01:16:44そこまでの恐怖は感じない
01:16:49今なら
01:16:52俺でも戦えるのかもしれないな
01:17:01こんなに被害が
01:17:04私たちも王を連れて早く逃げましょう
01:17:07ノール殿が魔竜と戦っているうちに
01:17:10気をつけて
01:17:27リンネブルグ様
01:17:30助かりました、イネス
01:17:32私から離れないでください
01:17:39ゴブリンエンペラ
01:17:41ノール先生と対峙した個体より
01:17:44サイズは小さい
01:17:46でも
01:17:48ゴブリンエンペラは比較外の怪物であることには変わりない
01:17:52どう戦う
01:17:54こんな時
01:17:56ノール先生なら
01:17:59イネス
01:18:01臆することはありません
01:18:03相手は
01:18:05ただのゴブリンです
01:18:10確かに
01:18:11あれに比べれば
01:18:13ただのゴブリンですね
01:18:16冷静に対処しましょう
01:18:22アイスクルダンス
01:18:29早い
01:18:31ごめん
01:18:33そこから動かないで
01:18:39動きが止まった
01:18:43呼吸と
01:18:50ディバインソード
01:18:59ゴブリンエンペラ
01:19:06さすがは
01:19:08真純と言われるだけでなく
01:19:10真剣としての称号も与えられたイネス
01:19:13それに
01:19:15ロロ
01:19:17あの巨体が命じられただけで動きを止めた
01:19:21魔族が
01:19:22この少年がこれほどの力を持っているなんて
01:19:26でも
01:19:27この子も勇気を振り絞ってる
01:19:32急ぎましょう
01:19:36消せぬ
01:19:38消せぬ
01:19:39消せぬ
01:19:40ハリ
01:19:44ハリ
01:19:48決して傷つかぬはずの
01:19:50わが爪が
01:19:52鱗が
01:19:53なぜ
01:19:54こんなにも傷ついている
01:19:58ふむ
01:20:01いくら固いものに当てても
01:20:04全く傷つかない
01:20:06この剣は本当に何なんだろうな
01:20:09でも
01:20:11これがあれば
01:20:13間違いだ
01:20:15だが
01:20:16これならば
01:20:18もう間違いようもない
01:20:28ハリ
01:20:43ハリ
01:20:57あああああああ
01:21:07わりゅうの分
01:21:10me
01:21:20ていません でもそれだけじゃない
01:21:24自分は敵だって認めてるのに相手にまるで認めてもらえてないみたいだって
01:21:33竜は誇り高い魔物だ 厄災の魔竜ともならばおのれの強さを疑わないかす
01:21:41だが これではまるで
01:21:46弱き者は 小さき者は 自分ではないか
01:22:17おとなしくなったみたいですが
01:22:21あれ たぶん 腹中の姿勢だと思う
01:22:29何が起きてるんだ
01:22:45お 腹中にある
01:22:51なにが起きてるんだ?
01:22:56お、これは
01:23:01鱗も爪も牙も骨も
01:23:06みんな良質な武具や薬の材料になって土地に富をもたらしたんだ
01:23:11だから人はその冒険者を
01:23:16殺しの英雄と呼んだんだ
01:23:36俺はとても英雄にはなれそうにないな
01:23:41もう戦う気はないみたい
01:23:45ノール先生!
01:23:51もう終わりだ
01:23:56おや?
01:24:01おや?
01:24:06おや?
01:24:11おや?
01:24:16信じた僕の奇跡を
01:24:37何も持たざる者 何も得られぬ者
01:24:42指先に残った 微かな炎
01:24:47ひたむきすぎた力 果てすぎやした希望
01:24:52与えられないなら動く
01:24:57だけ 逃れらんない理不尽と
01:25:00逃したくないチャンス
01:25:03報われない空 僕が晴らすよ
01:25:09弾き出せ 煌めきに駆けろ
01:25:14運命すら 凌駕する才能さ
01:25:19僕だって もう僕だってと
01:25:23気づけて
01:25:26真っ直ぐに踏み出せよ
01:25:29Give way
01:25:38サブタイトル オルゴール

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