母親が娘を8年間監禁状態に

  • 16 年前
札幌市の21歳の女性が、小学生のときからおととしまでおよそ8年間にわたって、母親によって自宅で監禁状態に置かれていたことがわかりました。母親は精神的に不安定だったということで、札幌市は対応に遅れがあったことを認めました。
札幌市によりますと、この女性は札幌市北区の21歳の女性で、12年前の小学3年生のときから19歳のおととしまで、母親によって自宅で監禁状態に置かれ、ほとんど外出していなかったということです。市の説明によりますと、小中学校の教諭らが自宅を訪れた際、母親が「娘は体の具合が悪い」などと言って、登校させることを拒んでいたということです。そして、おととし8月になって、近所の人から「どなり声が聞こえる」という通報が児童相談所にあり、市が調査した結果、女性が自宅の中で自力では歩けない状態でいるのが見つかったということです。女性は現在、道内の更生施設で治療を受けていますが、発達のレベルは低く、現在小学1年生の教科書を使って勉強しているということです。一方、母親は診断の結果、精神的に障害があることがわかり、入院して治療を受けています。長年、気がつかなかったことについて、札幌市は会見で、「不登校というシグナルの裏にネグレクトという虐待があったことを見抜けなかった。各機関の連携も不足していた」と述べ、対応に遅れがあったことを認めました。札幌市は女性のサポート体制に全力をあげるとともに、今回の問題点について検証する連絡会議を設けることにしています。