20131115 食品不適切表示の背景を増田アナウンサーが取材しました。(岩手)

  • 11 年前
2013/11/15

全国のホテルや百貨店で相次いでいて、岩手県内でも2件発覚した食品の不適切表示の問­題で、なぜ不適切な表示されたのか、その背景を増田 優香子アナウンサーが取材しました。

12日、花巻温泉の3つのホテルで、メニューに不適切な表示があったことが発覚した。
サザエという表記に対し、一部でアカニシガイを使用。
また、伊勢エビは南アフリカ産だったが、産地が表示されいないなど、複数の食材が不適­切に表示されていた。
また、11月8日には、一関市の「かんぽの宿」でも、不適切な表示がされていたことが­明らかになっている。
相次ぐメニューの不適切な表示に、街の人たちからは、憤りの声が上がっている。
街の人は「消費者が、味がわからないというような、ちょっとばかにしたところがあるん­じゃないでしょうかね。信用できないと思うと、そういうところで、あまり食べたいと思­わなくなってくるということもあると思いますし」、「間違い、うそのないものを食べさ­せたいですね。子どもはもちろん、自分もですけど。こういうことが、もう絶対ないよう­に、しっかり厳しくしてもらいたいですね」と話した。
県では11月8日、飲食店のメニューに適正な表示を徹底するよう、宿泊施設などに通知­を出しているが、専門家は、事業者の意識の低さを指摘する。
県立県民生活センター・高橋友三所長は「雰囲気を重視したような言葉を使って、食品、­消費者の受けを狙うと。接客の面では、定期的に点検してきたと思いますけど、メニュー­の表記については、そうしたところまで、意識が薄かったんではないかと」と話した。
県や国では、不適切な表示が発覚した場合、立ち入り調査などを実施し、文書や口頭で表­示の改善や、再発防止に努めるよう指示する。
このうち、国からの指導に従わなかった場合は、罰則や罪に問われることになる。
一方、不適切な表示が出ないよう、学ぶ事業者もいる。
15日、盛岡市では、食品事業者を対象に、食品の適正表示に関する講座が開かれた。
受講者は、「知らないうちに偽装という形にならないように、理解して帰れたらなと思い­ます」、「誠意を持って対応されている会社は、たくさんありますので、お客様に信頼さ­れるような取り組みをしたいと思います」と話した。
主催した東北農政局は、不適切な表示とならないために、まずは制度を学んでほしいと話­す。
東北農政局盛岡地域センター・菅原民夫総括管理官は「制度を十分にご理解されていない­方々も、いらっしゃるかもしれないなと思います。法・制度をしっかりと知るということ­、そして、それを守っていただく」と話した。
不適切な表示で一度失った信頼は、すぐに取り戻すことはできない。
法を知り、そしてそれを守ろうとする高い意識、そして消費者に対する誠実な姿勢が求め­られている。