• 11 年前
放送日:2013年4月24日(水) TBS(JNN)ニュース23より

鹿児島県肝属郡(きもつきぐん)南大隅町の森田俊彦町長が独断で、同町へのあらゆる核関連施設の誘致活動を認めるとの委任状を、政府、電力会社、原子力産業とつながりのある人物あてに書いていたことを、2013年4月24日、TBSニュース11(JNN)がスクープしました。
あらゆる核関連施設とは、特定放射性廃棄物の最終処分施設、原子力発電所、使用済み核燃料貯蔵施設、ウラン濃縮工場、MOX燃料工場などで、この文書はこれらの原発関連施設について、町の代理人として誘致活動をおこなう権限を、特定の人物に与えていることを示しています。
この委任状の日付は平成21年5月28日ですが、委任期間は切られていません。
法律の専門家は、この委任状によって町の将来が左右されかねないと指摘しています。

南九州ではかつて、宮崎県串間市の原子力発電所誘致問題や、(旧)南那珂郡南郷町(現在は日南市)の高レベル放射性廃棄物中間貯蔵施設誘致問題、さらに種子島、屋久島など数か所で高レベル放射性廃棄物地層処分場誘致問題が浮上した経緯があり、鹿児島県や宮崎県などの住民は、鹿児島県志布志湾岸一帯を、第2の下北半島、核関連施設の一大拠点とする構想があるのではないかと危惧しています。
この南大隅町は自然豊かな農林漁業と観光の町ですが、地質的には巨大な阿多カルデラの外輪山にあり、南の喜界カルデラと北の姶良カルデラの中間にある鹿児島湾の入口に位置しています。
湾中央の桜島は現在活発な噴火を続けていますが、この地域には過去活動した多くの火山が点在しています。
もしこの地域が核廃棄物最終処分場になれば、悠久の時の流れの中、これらの火山が活動を再開した場合、地球は取り返しのつかない深刻な放射能災害にみまわれることでしょう。

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