• 5 months ago
いま、カツオの脂のりが最高で、値段も例年よりお安く買うことが出来るそうです。旬ではないこの時期に、なぜなのでしょうか?

■いまは初鰹が主流のはずも…夏のカツオも脂のり抜群

良原安美キャスター:
カツオはビタミンや鉄分が豊富で、疲労回復や貧血予防に効果的。栄養満点な魚としても知られています。そんなカツオの旬は主に1年に2回あります。

▼初夏:初鰹(のぼり鰹)
エサを求め太平洋を黒潮に乗り北上するため身が引き締まり、さっぱりしている
▼秋:戻り鰹
エサをたくさん食べ、栄養を蓄えて南下するため脂がのり、もっちりしている

宮城県気仙沼沖で獲れたカツオですが、いまは初鰹が主流のはずが、今年は脂がのっているそうです。

断面はきれいなルビー色をしています。しかし、皮目の部分がうっすら白く脂がのっています。全体に「サシ」が入ってる戻り鰹とは違う脂の入り方になっています。なぜ、この時期に脂がのっているのか。理由は主に二つあるそうです。

青森・八戸沖で温かい水の渦「暖水渦」という海流が起こり、そこに留まっていた。この場所はエサが豊富で、運動しなくてもエサを食べられるため“運動不足”となり、脂がたっぷり乗っている。

もう一つ理由は、近年乱獲により個体数が減少。そのためエサが十分に食べられる環境にあり、成長速度が早まった。

このことから、この時期でも脂がのっているそうです。

■“魚のプロ”に聞いた!オススメのカツオの薬味は?

カツオを食べる際、ショウガやねぎ、にんにく、みょうが、塩、わさびなどの薬味がついてきます。これを使い分けることで、カツオをより美味しく食べることができるそうです。

どのような薬味を使うのが良いのか。魚の伝道師、元水産庁職員の上田勝彦さんに聞きました。

【脂が少ない初鰹・背中側】
しょうが、からし、マヨネーズ:苦味や酸味があるのでそれを相殺する。
からしは江戸時代にカツオを食べるときに使われていたそう。また、マヨネーズは使うと油を少し足してくれるので、旨味が増すそうです。

【脂の多い戻り鰹・腹側】
にんにく、わさび、ネギ:脂っぽさが中和するのにぴったり。

このように、薬味を使い分けるとより通な食べ方になるかもしれません。

■カツオの“鮮度”どう見分ける?鮮度が落ちても「塩カツオ」で旨味凝縮

スーパーでカツオのお刺身を選ぶときのポイントも上田さんに聞いています。ポイントは「透明感のあるルビー色のものを選ぶ」のだそう。

鮮度が落ちると、▼水分が出て刺身の角が取れてくる、▼どんどん茶褐色に変色してくる、そうです。さらに鮮度が落ちると「表面が緑色に光る」。こうなるとあまりお刺身で食べるのはおすすめできないということでした。

そんな鮮度が落ちているカツオは「塩カツオ」にするのがオススメだそうです。

【塩カツオのつくりかた】
①サッと水で洗い、水分に含まれている臭みを減らす
②カツオ全体に塩を振り、常温で余分なドリップ(水分)を出す
③塩を水で洗い、水分をふきとり完成

塩につける時間が長いと少ししょっぱくなるため、醤油つけず薬味だけで食べられるそうです。

井上貴博キャスター:
カツオが美味しいのはもちろんですが、薬味も食べたいですよね。

弁護士 萩谷麻衣子さん:
いろんな薬味と合うんですよね。大根おろしや梅干しなどもあいます。たたきだけではなくて、竜田揚げや南蛮漬けなど本当に美味しい。薬味にからしというのは、意外でした。

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<プロフィール>
萩谷麻衣子さん
弁護士
結婚遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当

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Transcript
00:00東京品川区の鮮魚店にズラリと並んだ生カツオ
00:07例年だとこの時期まだ脂が薄いんですが
00:12包丁が入りやすいですよね
00:14ズーッと入っていく
00:17すでにこの脂のり
00:23脂がたっぷりと乗っているにも関わらず
00:27去年に比べ3割ほどお安く買うことができるんです
00:32例年この時期確かに脂が乗り始める時期ではあるんですけど
00:36ここまで脂が乗ってしかも安い
00:39と言われているんです
00:41脂がたっぷりと乗っているのにも関わらず
00:44去年に比べ3割ほどお安く買うことができるんです
00:50埼玉にある海鮮料理専門の食堂では
00:53表面をサーッと炙ったカツオのたたきを日替わりで提供
00:59こちらも脂のり抜群です
01:03マグロ以上のうまさがあるんですが
01:06毎日でも食べたいです
01:08マグロの脂がたっぷりと乗っているのにも関わらず
01:12去年に比べ3割ほどお安く買うことができるんです
01:16マグロ以上のうまさがあるんですが
01:18毎日でも食べたいです
01:20口に入れた瞬間ねっとりとろっと
01:25みたいな感じでしたね
01:27カツオの概念が変わりました
01:30脂が乗っていたため
01:32今週カツオの仕入れ量を2倍にしたという
01:35こちらのお店
01:38店内のおすすめ看板にも
01:40もちろんカツオの文字
01:46本来旬ではないこの時期に
01:48なぜ脂が乗ったカツオが現れたのでしょうか
01:55実は例年
01:57東に抜けるはずの暖流である黒潮が
02:00今年は太平洋側を北上
02:04それにより暖水渦と呼ばれる
02:07周囲よりも暖かい渦ができました
02:12専門家はこの暖水渦に
02:15脂乗りが良くなる理由があると言います
02:19カツオは表面の暖かいところにしかいられないので
02:22なかなか運動ができずにいるというのが
02:25一つポイントです
02:28海面に近い暖かい場所でとどまることで
02:31運動不足に陥り
02:33さらに餌となる小魚をたくさん食べるため
02:37季節外れの脂乗りとなっているそうです
02:43今年はカツオに異変が起きています
02:46カツオについてですが
02:48魚に硬いと書いてカツオ
02:50ビタミンや鉄分が豊富で
02:52疲労回復や貧血予防に効果的と
02:54大変栄養満点なお魚としても知られていますが
02:58実はこのカツオ
02:59旬が1年に主に2回あります
03:021回目が初夏
03:04初夏、初ガツオ、のぼりガツオなんて言いますが
03:07餌を求めて太平洋を黒潮に乗って北上しているので
03:10身が引き締まってさっぱりしているのが特徴
03:13そして2回目が秋、戻りガツオと呼びますが
03:16餌をたくさん食べて栄養を蓄えて南下してきますので
03:20脂が乗ってもっちりしているというんです
03:23この時期に捕れている
03:25宮城県の気仙沼沖で捕れたカツオが
03:27まだ今この初ガツオが主流のはずなのに
03:30今年は脂が乗っているということで
03:33こちら気仙沼で捕れたカツオをご用意しました
03:37断面綺麗なルビー色していますけれども
03:41この方向で見ていただくと
03:43分かりますか?
03:44この皮目の部分が薄っすら白くなっていて
03:47脂が乗っています
03:49戻りガツオ、全体に刺しが入っているそうなんですが
03:51それとはちょっと違う脂の入り方ということで
03:54萩谷さん、ぜひ召し上がってください
03:56いただきます
03:58やっと見つけていただいて
04:00いろんな薬味がたっぷり
04:01脂が乗っていてちょうどいい状態ですよね
04:04そうですね、ちょっといただいてみます
04:07おいしいですよ
04:09これはね
04:11どうですか?
04:13ニンニクは落ちてしまいます
04:17ふわふわ、とろとろ
04:20ちょっともっちりします
04:22言われてみればもっちりしてますけど
04:25ちょっとカツオじゃないみたいな
04:27割とこってりまではいかないですけれども
04:30あっさりではないですよね
04:32でもねっとりしっとり
04:36本当に冗談じゃなくおいしい
04:38超おいしかったです、私にもいただきましたけど
04:40本当においしいカツオになっているんですが
04:42なぜこの時期に脂が乗っているのか
04:44主に理由が2つあるそうで
04:46今年、青森県の八戸沖で
04:49温かいお水の渦が起こっていて
04:52ここに餌が豊富に行って
04:54運動不足、運動しなくても魚を食べられるので
04:57脂がたっぷり乗っているということ
04:59もう一つ理由が最近たくさんカツオを獲っているので
05:02個体数がそもそも減っていて
05:04餌が十分に食べられる環境にあるので
05:06成長速度が早まったということで
05:09この時期でも脂が乗っているそうなんです
05:11萩谷さん、今召し上がっていただいたとき
05:13薬味何使いました?
05:15生姜と青ネギとニンニクです
05:193つ、たくさんカツオを食べるときって
05:21薬味がついてくる印象があるかと思うんですが
05:24生姜だったりネギだったりニンニク、わさび、塩、みょうが
05:27これ、使い分けることでよりおいしく食べることができるそうなんです
05:31お話し伺ったのが魚の伝道師
05:34元水産庁職員の植田さんです
05:37脂が少ないカツオに関しては
05:39苦味や酸味がちょっとあるので
05:41それを消すような生姜、からし、それからマヨネーズを使うといいということ
05:46実はからしは江戸時代カツオを食べるときに使われていたそうで
05:50マヨネーズは使うとちょっと脂を足してくれるので
05:54旨味が増すということです
05:56そして脂の多いカツオについては
05:59脂っぽさ中和するニンニク、わさび、ネギがぴったりということで
06:03使い分けるとまたより通な食べ方になるかもしれません
06:07さてスーパーでカツオのお刺身を選ぶときのポイントも植田さんに伺っています
06:13ポイントとしては透明感のあるルビー色のものを選んでくださいということ
06:18鮮度が落ちてくると水分が出て魚の刺身の角が取れてくるそうです
06:24そしてどんどん茶褐色に変色してくるということで
06:27こういったものは避けるといいということです
06:29さらに鮮度が落ちると表面が緑色に光る
06:33なんとなく見たこともあるでしょうか
06:35光ってくるということで
06:36こうなるとあまりお刺身でいただくのはおすすめできないということでした
06:41鮮度がちょっと落ちてるかなというカツオを復活させる方法も
06:45今日は伺っています
06:47おすすめは塩カツオということで
06:50さっとお水を洗って水分に含まれている臭みを減らした後に
06:54お塩を全体振ります
06:56常温で余分なドリップ水分を出して
07:00この塩を洗って完成です
07:03漬ける時間が長いとちょっとしょっぱくなりますので
07:05お醤油つけずとも薬味へいただけるということで
07:08ぜひやってみてください
07:10カツオがおいしいのはもちろんのことですけど
07:13薬味を多く食べられるっていう
07:15カツオも食べたいし薬味も食べたいっていう
07:17いろんな薬味とは合うんですよね
07:20大根おろしとか生きてた梅干しとかもあったりして
07:24しかも叩きだけじゃなくてタツタ揚げとか南蛮漬けとか
07:29本当においしい
07:33何で薬味食べますか?
07:35私は出てきたもので食べます
07:38ちょっとからしっていうのは意外だった
07:41からしでもいけるでしょうね
07:43ほぼ全ての薬味にいけるんですよ
07:46玉ねぎとかとも合うし
07:48確かにね
07:50そんな話で食べたくなってきました
07:53ニンニクもたっぷり入れてっていうのはまたおいしい

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