• 5 年前
映画『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』予告編
数々の映画賞に輝いた、カメジローを”知る”第一作『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』に続く、カメジローを”愛する”第ニ弾!『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』。

2017年8月12日から沖縄で先行公開された第一弾『米軍(アメリカ)が最も恐れた男その名は、カメジロー』は、数々の賞を受賞し、ドキュメンタリー映画として高く評価された。占領下の沖縄で米軍の圧政と戦った男の生き様を描いた第一弾に続き、カメジローの生涯を更に深く、そして復帰に向けた沖縄の激動を描いた第ニ弾である本作。

予告編は、まるで瀬長亀次郎の生き様を表すような、木々の間を縫って沖縄の青い海に向かう、真っすぐな白い道の映像から始まる。

本作の見どころは、後半に描かれている1971年12月4日衆議院沖縄・北方問題特別委員会での、時の首相佐藤栄作との圧巻の<魂の論戦>のうち、12分にも渡って映像が残されていたこと。1970年戦後初の国政参加選挙で、衆議院議員に当選したカメジロー。首相に質問する機会を得た彼は、逮捕から那覇市長選、その後の兵糧攻め、水攻め、布令による追放という自らの経験を語る。また、沖縄戦と戦後の体験から、なぜ基地のない沖縄を求めて闘うのかを、日米間で沖縄の民意無しに結ばれた返還協定への疑問を、首相にぶつける。静かに拳を握り、声を張り、時折首相の言葉にユーモアとも取れる返答をしながら闘うその姿から、沖縄の心、そして現在へ続く、沖縄の解決されない事象の原点が浮き彫りになる。

予告編は、この12分の<魂の論戦>シーンを中心に、沖縄の雄大な大地、「不屈」の精神で闘い抜いた記録と生き様、家族の姿、まるでまだすぐ側にいるように語る友達たち(=沖縄県民)の証言にその素顔が垣間見える、まさにカメジローを”愛する”ための序章となっている。

予告編の冒頭と最後に流れる音楽は、坂本龍一による書下ろし「Gui」で、ピアノの美しい音色と、何かを予感させるような調が、沖縄の背負ってきた歴史、カメジローの生き様に、見る人を引き込んでいく。
2019年8月17日公開

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