【知らぬ間に不妊手術】「障害者は子を産んではいけない」法律のもと行われた「強制不妊手術」子ども産み育てる権利を奪された夫婦の闘い 戦後最大の人権侵害「旧優生保護法」3日に最高裁判決〈カンテレNEWS〉

  • 2 months ago
7月3日。司法の最終判断が下される、注目の裁判。

問われているのは、障害のある人たちの人権です。

【野村花子さん(仮名・70代)】「私がこの不妊手術をされてしまったことは非常に残念で悲しくて今でも悔しいです」

法律のもと行われた「強制不妊手術」その救済は、訴えるのが遅すぎるという理由でなかったことにできるのか。

【野村花子さん(仮名・70代)】「どんな判決が出たとしても、この苦しみは一生忘れられないと思います」

「子どもがほしい」と願ってきた夫婦が苦しんできた50年。

ようやく、戦いに終止符が打たれます。


カンテレ「newsランナー」2024年7月2日放送

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≪カンテレ「newsランナー」月〜金・夕方4時45分から放送≫

メインキャスター:吉原功兼
情報キャスター:竹上萌奈・谷元星奈・橋本和花子
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気象予報士:片平敦

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Transcript
00:01あす、司法の最終判断が下される注目の裁判。
00:07問われているのは、障害のある人たちの人権です。
00:11私がこういうふうに手術をされてしまったことは、非常に残念でも悲しくて、今でも悔しいです。
00:25法律の下行われた強制不妊手術。
00:30その救済は、訴えるのが遅すぎるという理由で、なかったことにできるのか。
00:37どんな判決が出たとしても、この苦しみは一生忘れられないと思います。
00:48子どもが欲しいと願ってきた夫婦が苦しんできた5周年。
00:55ようやく戦いに終止符が打たれます。
01:01大阪府に住む野村さん夫妻。
01:052人とも耳が聞こえません。
01:0950年以上2人きりで暮らしてきました。
01:17妻は今でも子どもが欲しかったって言うんですよね。
01:22私がこういうふうに手術をされてしまったことは、非常に残念でも悲しくて、今でも悔しいです。
01:362人は1970年に結婚。
01:41待望の第一子を妊娠しましたが、妊娠9ヶ月の時、医師から赤ちゃんに異常があると言われ、急遽、帝王節解で出産。
01:53子どもは翌日亡くなりました。
01:57さらに花子さんは帝王節解と同時に不妊手術をされていたのです。
02:042人はその事実を知らされていませんでした。
02:10しばらく経ってから赤ちゃんできないみたいなことだけ聞いて、
02:15なんで亡くなったから2人目が生まれないという意味で言っているのか、何なのかなって分からなかったんですよ。
02:22だいぶ経ってから不妊手術をしたっていうことだったんだなと分かったんです。
02:28不妊手術をしないで、そのままの体でいさせてくれていたら、2人目に授かったかもしれないのにと思うと、もう怒りの気持ちが収まりませんでした。
02:38私はこういう不妊手術をされたことを本当に今でも悔しく思っているんです。
02:44なぜ不妊手術を私が受けなくてはならなかったのか。
02:54旧郵政保護法。
02:571996年まで存在した戦後最大の人権侵害と呼ばれる法律です。
03:03この法律の下、不妊手術をされた人は分かっているだけでも2万5千人に上ります。
03:13手術を受けたことを2人が知ったのは2018年。
03:18他の被害者が訴えを起こしたことがきっかけでした。
03:23その時にはすでに手術から40年以上が過ぎていました。
03:282人は人権侵害だとして、国に損害賠償を求め、提訴。
03:34問題となったのは、不法行為から20年で損害賠償を求める権利がなくなるという助積期間について。
03:44手術から40年過ぎて裁判を起こしたことをどう判断するのか。
03:50一審の大阪地裁は訴えを退けた一方、
03:54二審の大阪公裁は助積期間をそのまま認めることは、
03:59著しく正義公平に反するとして、全国で初めて国の賠償責任を認める判決を言い渡しました。
04:07ようやく救いの手が差し伸べられた。
04:10そう喜んだのも束の間。
04:13国は判決を不服として最高裁に上告したのです。
04:19旧郵政保護法の問題に詳しい立命館大学の松井大夫さんは、
04:24国の賠償責任を認める判決を言い渡しました。
04:28国は賠償責任を認める判決を言い渡しました。
04:32旧郵政保護法の問題に詳しい立命館大学の松原教授は、
04:38国が争い続けることの問題性を指摘します。
05:02ことし5月、2人は東京に行きました。
05:06最高裁の法廷で裁判官に思いを伝える。最初で最後のチャンスです。
05:31思いを最高裁に託し、判決を待ち望む2人。
05:37ようやく明日、判決を迎えます。
06:02今回は行きません。
06:05代わりに東京は遠いので体力的にもちょっとしんどいので、
06:11大阪で報告集会の場で聞きたいと思います。
06:21最高裁判所の場で少数の少数を聞けたら、
06:26よかったなと思います。
06:3070代と80代になった夫婦。
06:34今、2人が願うことは。
06:42今となっては負けるはずっていうことを、
06:47本当は少数っていうことは聞きたいですけど、
06:51裁判所の判断に委ねるしかないと思っています。
06:57判決、どんな判決が出たとしても、
07:01この苦しみは一生忘れられないと思います。
07:081人目の猫が亡くなったことも忘れられないし、
07:13この手術をさせられたことも一生忘れられないと思います。
07:17国には優先保護法を作ったこと、
07:21たくさんの人のために手術をさせたことを
07:25本当に深く反省してほしいし、謝ってほしい。
07:29裁判所もそれを認めるような判決を出してほしいと思います。
07:36子どもを産み育てる権利を奪った責任は、
07:40何が起きるのか、
07:42頼れるのは最高裁の判断だけです。

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