【山開き前の富士山で3人死亡】火口付近で別々に…登山客か 行方不明者捜索中に発見

7月に山開きを迎える富士山の静岡県側の火口付近で、3人が心肺停止で発見され、その後、死亡が確認されました。登山客とみられます。火口付近で見つかった3人は、それぞれ、別の場所で発見されました。何があったのでしょうか。

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少しだけ山肌に雪が残った富士山。登山客とみられる人が見つかったのは山頂の火口付近です。そこには、まだ多くの雪が残っています。その一角で救助隊が、「歩いて、立ち止まって」を繰り返しながら、登山客とみられる人を搬送していました。

記者
「富士山の火口付近で、救助活動が行われています」

足元の深い雪が、その過酷さを物語っていました。

警察によると、富士山で行方不明となっていたのは、東京・日野市に住む53歳の男性です。6月21日に「富士山に登山に行く」と言って出かけ、22日の午前中に山頂からの写真を家族に送って以降、行方が分からなくなっていました。

男性は、自分の居場所などを知らせることができる「ビーコン」という発信器を持っていて…

静岡県警の山岳遭難救助隊は「ビーコン」の反応があった火口付近を捜索。すると、心肺停止の状態の登山客とみられる人を、3人発見したということです。

その後、3人は死亡が確認されました。それぞれ別の場所で発見され、性別や年代は特定されておらず、日野市の男性が含まれているかも分かっていません。

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3人が発見された火口付近について、山小屋を経営している人は…

東富士山荘　米山千晴代表
「火口の壁というのは（斜度）45度以上。風に吹かれると、高低差が250メートルぐらいある。（落ちたら）大変なことになる。山小屋がないので、どこにも入る場所がない。風が強くても避けるには、岩陰によけるとかしかない」

山開き目前で起きた、遭難事故。

例年、7月に山開きを迎え、夏は多くの登山客でにぎわう富士山。今年も山梨県側で7月1日、静岡県側は10日に山開きが予定されています。

そもそも富士山では、夏山期間以外の登山が禁止されているわけではありません。万全な準備をして、「登山計画書」を作成・提出するなどすれば、登山することは可能です。（※富士登山オフィシャルサイトより）

ただ、プロの登山家は山開き前の富士山登山について、次のように指摘します。

登山インストラクター　栗山祐哉さん
「入れるからと言って、登山経験のない人が入って大丈夫か、と言われれば、全く次元の違う話。今の時期で言うと、雪がある山。雪があれば当然滑落リスクがある。難易度があがる。確信を持って絶対に大丈夫という、経験則的に問題ないと判断できる人以外はやめた方がいい」

静岡県は、六合目以上は雪が残っており、危険なので先に行かないでほしいと注意を呼びかけています。
（2024年6月26日放送「news every.」より）

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