• 10 months ago
13日に台湾で行われた総統選で勝利を手にしたのは、民進党の頼清徳氏でした。台湾で同じ党から3期連続で総統が出るのは初めてになります。

民進党 頼清徳氏
「台湾の皆様が民主主義の新たな1ページを刻み、民主制度を大切にする私たちの変わらぬ主張を世界に示してくださったことに感謝申し上げます」

 これまで副総統として蔡英文政権を支えてきた頼氏。かつては「台湾独立派」を公言していたこともあり、中国の警戒感が強まるとの見方があります。

 結果を受け中国国内の反応は…。

男性
「当選結果は知らなかった。どの党が勝っても平和が戻ることはないだろう」

女性
「あんな小さな地域だし、何ができるの(統一が)うまくいかなかったら武力行使でしょうか」

テレビ朝日 平石直之アナウンサー(1月6日)
「今、コールされました。そして、頼清徳候補、登場しました。きょう一番の盛り上がりを見せています」

 台湾の人々が熱狂した選挙戦。争点のひとつが「中国との関係」です。

20代男性
「現状維持が一番いいと思います。平和のままでいてほしいです」

50代女性
「中国との関係は平和でありたいですから、それが実現できそうな政党に投票します」

 中国との緊張を感じさせる出来事が、政党の選挙事務所を取材していた最中に起こりました。

■選挙期間中に中国が衛星打ち上げ 響くアラート音

テレビ朝日 平石直之アナウンサー(1月9日)
「ついさっきですね、衛星発射ということですね。上空、台湾の上空ですね、エア・スペースで注意してくださいと、国防部ということでアラートがなりました今」

 総統選4日前の9日、台湾で鳴り響いたアラーム音。中国が発射した衛星が台湾南部を通過したため、落下物に注意するよう緊急警報が出されたのです。

 慌てる私たちとは裏腹に、台湾の市民は意外にも冷静でした。

台湾市民
「(Q.これの警報、見たことありますか?)いいえ、初めてですね」
「(Q.中国の脅威が高まったと思いますか?)高まったとは思わないです。一定程度の脅威は続いていますけどね」

 総統選を前に、中国の習近平国家主席が示した台湾統一への強い意志。

中国 習近平国家主席(2023年12月31日)
「祖国の統一は歴史の必然です。中国と台湾の人々は協力し合い、民族復興の偉大な栄光を共有しましょう」

 中国は、台湾統一のためには武力行使も辞さないという姿勢を示していて、強大な軍事力を見せつけています。

 こうした脅威に備え、台湾で進むのは“民間防衛”の動きです。

■市民に根付く防衛意識 有事に備えた講座に殺到

テレビ朝日 平石直之アナウンサー
「有事が起きた際に実際にどういった対処をするのか授業が行われています」

 主催しているのは、2021年に設立された民間団体。この日は、攻撃を受けるなどしてけがをした際の応急処置について、40人を超える市民が学んでいました。

受講者
「(Q.なぜこのクラスを受講したのか?)戦争が起こった時、自分や他の人を助ける方法について理解したかったからです」

 団体は、300万人を養成するという目標を掲げていて、今や予約待ちが出るほどの人気だということです。

 “戦争への備え”は、若い世代にも…。

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