• 5 年前
映画『さよならテレビ』予告編
東海テレビドキュメンタリー劇場第12弾『さよならテレビ』。

大きな話題となった『ヤクザと憲法』、ドキュメンタリーとして異例の26万人以上の動員を記録した『人生フルーツ』など、テレビと映画の枠を越えて刺激的な作品を発表し続ける東海テレビ放送ドキュメンタリー劇場。第12弾となる『さよならテレビ』の予告編が解禁となった。

今は昔。テレビは街頭の、お茶の間の、ダントツの人気者だった。豊かな広告収入を背景に、情報や娯楽を提供する民間放送は、資本主義社会で最も成功したビジネスモデルの一つだった。しかし、その勢いはもうない。「テレビは視ない」と公言することがクールだった時代を通り越し、今はテレビを持たない若者も珍しくない。マスメディアの頂点でジャーナリズムの一翼を担ってきたテレビが、「マスゴミ」と揶揄されるようになって久しい。これは市民社会の成熟か、あるいはメディア自身の凋落か…。今、テレビで、何が起きているのか?『ホームレス理事長』『ヤクザと憲法』のクルーが、自社の報道部にカメラを入れた。

本作は東海テレビ開局60周年記念番組「さよならテレビ」(77分)に新たなシーンを加えた待望の映画化である。自らを裸にしていくかのような企画は、取材当初からハレーションを引き起こした。そして、東海地方限定で放送されるやいなや、テーマだけでなく、その挑発的な演出が、異例の大反響を呼んだ。番組を録画したDVDが、まるで密造酒のように全国の映像制作者に出回った。テレビの現場は日々、何に苦悩し、何を恐れ、どんな決断を迫られているのか。果たして、テレビにレゾンデートル(存在意義)はあるのか?薄っぺらいメディアリテラシーは、もうたくさん。テレビの今を活写する。
2020年1月2日公開

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