0313 1950 菅首相メッセージ「輪番停電」の実施了承

  • 8 年前
3月13日の19時50分すぎ、首相官邸にて菅直人首相による会見が行われ、その中で東京電力による計画停電(輪番停電)実施を了承したことが明らかになりました。

首相によると、東京電力、東北電力の管内では電力供給が極めて厳しい状況にあるとのことで、国は他社からの調達など最大限の努力を支持しているそうですが、近日中の復旧の見込みが立たない事から、計画停電の実施が決定しました。

菅首相会見の全文は以下から。

地震発生から3日目の夜を迎えました。
被災された皆さんに、心からお見舞いを申し上げます。
被災地を始め、国民の皆様には大変厳しい状況にある中で冷静に行動をしていただきたいと思い、感謝と心からの敬意を表したいと思います。
昨日について、今日一日、人名の救出に全力を挙げて参りました。これまで自衛隊や警察、消防、海上保安庁、あるいは外国からの支援も含めて1万2000名の方を救う事ができました。
本日の救援体制を少し紹介いたしますと、自衛隊は陸海空で5万人が展開し、10万人態勢を準備しております。警察官は全国から2500名を越える皆さんが被災地に入っていただいております。消防・救急隊は1100隊を越える隊が現地に入っております。さらに、災害派遣医療チームも200を越えて現地にお入りいただいております。食料、水、毛布などの搬送は、陸路がかなり制約をされておりますので、空路、さらには海路も検討しておりますけれども、そうした搬送に力を入れております。激甚災害の指定を行い、追加的な法律処置も考えております。
こうした中、皆様にご心配をおかけしている福島原発においては憂慮すべき状態が続いております。この点については、のちほど枝野官房長官の方から詳しくご報告をさせていただきます。

そこで国民の皆さん、皆さんにご理解をいただきたい、お願いしたい事があります。
この福島原発を含め多くの発電所が被害を受け、東京電力および東北電力管内の電力供給が極めて厳しい状況にあります。国としては両電力会社に他社からの調達など最大限の努力を指示しております。また、産業や家庭での節電もお願いをいたしております。

しかしながら、近日中の復旧の見込みが立たないところから、こうした努力だけでは電力の供給不足に陥り、そのままでは域内全域で大規模停電に陥る恐れが出て参りました。突然の大規模停電が国民生活、あるいは経済活動に当たる打撃は極めて甚大であり、何としても避けねばなりません。

このため私は東京電力に対して、明日から東京電力管内で計画停電を実施する事を了承いたしました。詳細はこの後、経済産業大臣から説明をいたします。
国民の皆さんに対して大変なご不便をおかけする、苦渋の決断であります。
さらに、電気が切れるだけではなく、そのことがガスや他のライフラインへの影響、医療や保険機器の利用などの様々な悪影響も考えられるところであります。停電に伴うこうした不安に、万全に対応を講じて望むべく、政府として特に対策会議を立ち上げたところであります。しっかりとした対応を講じて参りますので、情報を共有して参りますので、ぜひともご理解をいただいて、この停電に対して、皆さんの生活を守っていくよう、それぞれ、工夫をお願いをいたしたいと、このように思うころであります。

私は今回の地震、そして津波、そして原発の今の状況など、戦後65年経過した中である意味で、この間で最も厳しい危機だと考えております。果たして、この危機を私達日本人が乗り越えていくことができるかどうか、それが、一人一人、全ての日本人に問われていると、このように思います。
私達日本人は、過去においても、厳しい状況を乗り越えて今日の平和で反映した社会を作り上げて参りました。今回の子の大地震と津波に対しても私は必ずや、国民の皆さんが力を合わせる事で、この危機を乗り越えていく事が出来る、このように確信をいたしております。
どうか、お一人お一人、そうした覚悟を持って、そしてしっかりと家族、友人、地域の絆を深めながら、この危機を乗り越え、そして、よりよい日本を改めて作り上げようではありませんか。そのことを心から全国民の皆さんにお訴えをし、私の皆さんへのお願いとさせていただきます。
どうかよろしくお願いします。
http://gigazine.net/news/20110313_tepco_rinban_teiden/

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