20130803 気仙沼の漁船 福井県沖で発見

  • 11 年前
東日本大震災の津波で宮城県気仙沼市の漁港から流された無人の漁船が、3日朝、日本海側にある福井県の沖合で見つかりました。

この漁船は宮城県気仙沼市の漁業、村上千代志さん(56)が所有する「千代丸」で、3日午前7時半ごろ、日本海側の福井県坂井市三国町の沖合で、近くを航行していた貨物船が見つけ、敦賀海上保安部に通報しました。

敦賀海上保安部によりますと、「千代丸」はおととしの東日本大震災の津波で気仙沼市の漁港から流され、漂流していたとみられるということです。
「千代丸」は、およそ2か月前に沖縄県の近海を漂流しているのが第11管区海上保安本部の巡視船によって確認されましたが、当時は天候が悪く、近くの港にえい航できなかったということです。
「千代丸」は村上さんが5年ほど前にマグロ漁船を降りたあと初めて買った漁船で、ワカメやホタテの養殖作業、それにウニ漁などに使っていたということです。
村上さんは「福井県と聞いた時は正直ピンと来ませんでした。日本海側で見つかったのは驚きです」と話しています。
そのうえで、見つかった漁船については「津波で流されたあと捜していたので、自分のもとに戻るのであれば良いのですが、費用がかかると思うので自力ではできないと思います。もし、漁船の状態が良く福井で欲しい方がいれば、使っていただければ幸いです」と話しています。